この記事はアフィリエイト広告を利用しています。

数あるバスティン シリーズの中で、根幹とも言える「ベーシックシリーズ」を今回は紐解いて紹介していきます!

バスティンシリーズは1970年代にアメリカのジェーン&ジェームス・バスティン夫妻により、創始・開発されました。

多くのシリーズが出ていて、その数46冊!!

その中でも中心にあるのが、これからご紹介する「バスティン ピアノ ベーシックスです。

ベーシックス1〜4に進む前段階として、別のシリーズが用意されています。

日本語版で手に入るバスティン シリーズの中ではもっとも古く、はじめに出版されているものです。

▼大人のために書かれたものはこちらで紹介しています▼

大人のバスティン・メソッド最新版「バスティンおとなのピアノ教本」大人のピアノ入門教本#6

この記事はアフィリエイト広告を利用しています。これからピアノを始めようと思っている方に、大人のために書かれた主なピアノの教本をご紹介します。 大人のために書かれ…

バスティン ピアノ ベーシックス

1985年にアメリカで出版され、日本語訳は1989年に出版されました。

メイン教材は5冊です。

  • プリマー
  • レベル1
  • レベル2
  • レベル3
  • レベル4

プリマーの代わりに、もっと小さい生徒のために「ヤングビギナーシリーズ」と「パーティーシリーズ」があります。

約40年前に出版されていますが、今では世界中で翻訳されて、広く使われています。

こちらの教本のポイントを3つご紹介します!

ポイント1:全調メソッド

ピアノと音楽の基礎をテキストの中でほとんど網羅していると言ってもいいバスティン メソッド。

その中でも特徴的なのは、全調メソッドです。

全調メソッドとは何かというと、全部で24の調を勉強して弾けるようになるメソッドです。

調が変わると、ピアノの場合、弾く鍵盤が変わります。

#や♭などが増えたり減ったりして、黒鍵が増えたり、減ったり・・・

基礎の教本の多くは、#や♭が3〜4こまでで終えることが多いですが、バスティン では♭6つの調を含め24調全てを学びます。

主和音(調の中心となる和音)の手の形で、調を4つのグループに分けて、覚えていきます。

♭が6つの調(変ト長調/G♭メジャー)などにも苦手意識を持たずに、親しむことができます。

いろんな調を弾けるということは、いろんな響きを体験することができます。

ポイント2:いろんなスタイルの曲が入っている

著者のジェームス・バスティン が作曲した曲と、クラシック曲の有名なメロディや、イギリス、アメリカ、メキシコ、アフリカなどの民謡などを練習しながらテキストが進んでいきます。

著者が作曲した曲もとても楽しいものがたくさんあります。

いろんな国の響き

テキストには曲名に国や地域の名前が入っているものが多く入っています。

それぞれ地域独特の響きが感じられます。

異国の雰囲気を感じて、イメージを持って表現することに繋がります。

  • ペルシャの市場
  • オランダのおどり
  • スコットランドのバグパイプ
  • ルーマニアン ラプソディー
  • ラクダのキャラバン
  • ジプシーのおどり
  • ウインナ ワルツ
  • ラテン セレナーデ
  • ジャマイカのスウィング
  • スペインのギター
  • ニューオリンズ カーニバル
  • ラレード通り
  • スイス製オルゴール

ロック、ブギ

ロックやブギの曲も多くあり、ノリが良く、リズムを感じて楽しめます。

  • リズムにのって(はやいブギで)
  • ロックのうた(ロックのビートで)
  • マクドナルドおじさんのロック
  • ロックのリズムで(きちんとしたロックビートで)
  • サタデーナイトブギ

ポイント3:演奏しながら曲の分析について学ぶ

曲がどのようにできているのかをごく短い曲の時から注目します。

特に重視されているのが、形式と和音です。

形式は16小節の短い曲から形式を学び、二部形式、三部形式を体験して、レベル4ではソナチネ形式に繋げます。

和音は24全ての調の主要な和音(Ⅰ・Ⅳ・Ⅴ7)を全て弾けるようになります。

バスティン では音の名前は英語音名(C D E~)を使用するので、和音ではコードネームも覚えます。

それに加えて、転回形、増三和音、減三和音も練習します。

ただ曲を弾くだけではなく、どのような繋がりでできているのか、どのような音の組み合わせでできているのかを知り、それを演奏に結びつけていきます。

この教本に足りないと思われるところ

  • アメリカで親しまれている曲が多く収録されているが、日本の子どもたちにとっては初めて聴くものも多い。
  • 即興や伴奏づけはない(併用テキスト「セオリー」に少しある)
  • 手や手首、腕の使い方や演奏方法についてはテキストでは触れられず指導者に任されている。
  • イラストがカラフルでインパクトがあり、親しみづらく感じる生徒もいるかもしれません。

こんな人におすすめ

  • 理論(楽典)ももれなく勉強したい
  • 全ての調に苦手意識を持たずに弾けるようになりたい
  • コードネームも学びたい
  • クラシックの曲に限らず、色々な曲を学びたい

教本概要

  • バスティン ピアノ ベーシックス プリマー、レベル1〜4
  • 1985年アメリカで出版(日本語訳は1989年)
  • 著者:ジェームス・バスティン (James Bastien)
  • 併用テキスト:3冊
    パフォーマンス(曲集)
    テクニック(指の練習)
    セオリー(楽典ワークブック)
  • 曲数:全5冊288曲(予備練習や音階練習を含む)
    プリマー:53曲
    レベル1:54曲
    レベル2:66曲
    レベル3:58曲
    レベル4:57曲
  • レベル
    入門から初級終了程度。レベル4を終了するとブルグミュラーにスムーズに進むことができます。

楽しいピアノライフを!

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ にほんブログ村 クラシックブログ ピアノ初心者へ にほんブログ村 音楽ブログ 音楽のある暮らしへ

執筆者

プロフィールイラスト
Kinako

ピアノ講師、ピアノ弾き、ピアノ教本の専門家。
自宅教室で指導の傍ら演奏活動を行う。
「自分で奏る喜びをたくさんの人に」をテーマにwebサイト「ピアノ・レッスンズ」を運営。
チャイルドカウンセラー取得。
中高教員免許(音楽)取得。
2児の母。