大人向けのピアノテキストはたくさん出版されていて先日おすすめをご紹介しましたが、今回はもう一つの選択肢として、子ども向けに書かれたテキストを使う場合をご紹介します。
参考記事↓
子ども向けテキストの特徴
子ども向けに書かれたテキストの特徴は次のものが挙げられます。
- 親しみやすくイメージしやすいようなイラストが豊富。
- 小さい子どもの視覚認識能力に合わせて音符が大きい。
- 子どもの生活に合ったタイトルや歌詞がついている。
- 子どもが理解しやすいようにやさしい文章で書かれている。
- 感覚を優先していて、理論や解説が後回しになっている。
- レッスンで使用されることを想定して、ピアノの先生のお手本や解説に託されている部分がある。
子ども向けテキストを使うときの注意点
子ども向けに書かれているから簡単かというと、難易度はむしろ上がる場合もあります。
子ども向けのものは、独学ではなくレッスンで使うことが前提とされています。
必要な知識の解説はピアノの先生に任され、テキストに説明が書かれていないものもあります。
中には、新しく使われている用語だけが書かれていて内容の説明はなく、先生がそれを解説するように構成されているものもあります。
独学で使う場合は、逆に難しく感じることもあるかもしれません。
また、子どもの能力に合わせて楽譜が大きいので、1冊に収まる曲数が少なく必然的に巻数が増える傾向にある点にも注意が必要です。
子ども向けテキストはこんな人にピッタリ
理解するより先にやってみたい!という方は、説明が多すぎない子ども向けのピアノテキストが向いています。
理論は後回しにして、とにかく弾くことを優先したい方は抵抗なく使えます。
また、絵本や童謡など、子どもの世界のものが好きな方は、テキストに親しみを持って取り組めると思います。
大人独学者にオススメの子ども向けピアノテキスト
リラフレッチャー ピアノコース
1950年にアメリカで出版された全6巻からなるテキストです。
70年も前のテキストで、イラストはレトロな雰囲気で味があります。
進み方がとてもシンプルで音符を一つずつ覚えていくところがわかりやすいです。
初めの1曲めから、音を覚えるための音の羅列ではなく、歌がついた曲になっています。
↓こちらに詳しく紹介しています。
メトードローズ
1901年にフランスで出版されたメトードローズ。
クラシックが好きな方にはぴったりです。
1冊にぎゅっと導入から初級に必要な課題が詰まっています。
ドだけ1音だけで練習して音符と鍵盤を覚えていくような曲はなく、初めから「ドレミファソ」を弾きます。
ピアノに初めて出会う小さな子どもの場合は、メトードローズに入る前に準備が必要ですが、
音楽の授業などで少し楽譜の知識があり、ピアノのドレミの場所はわかるという大人の方にはちょうどいいです。
↓こちらに詳しく紹介しています。
ピアノ弾けるよジュニア
1998年に出版された日本のテキストです。
ジュニア3巻、シニア3巻の全6巻です。
日本で親しみのある童謡などを弾きながら徐々にレベルアップして行きます。
知っている旋律を弾きたいという方にぴったりです。
↓こちらに詳しく紹介しています。
ぴあのどりーむ
1993年に出版された日本のテキストです。
全6巻。
イラストがカラフルで可愛らしく、曲のイメージとピッタリと合っています。
絵本を開くような気持ちでテキストをめくることができます。
有名なメロディーの曲や、著者の田丸信明さん作曲の作品で構成されています。
音符の進み方もシンプルで比較的ゆっくりと進みます。
中でも、独学の場合に学ぶのが難しいリズムがシンプルなので、独学はしやすいと思います。
カラフルなイラストとともにゆっくりと着実に進みたい方にオススメです。
以上、独学の大人の方が使いやすい子ども向けのテキストをご紹介しました!
楽しいピアノライフを!
執筆者
ピアノ講師・ピアノ演奏家のピアノレッスンズ。
自宅教室で指導の傍ら演奏活動を行う。
「自分で奏る喜びをたくさんの人に」をテーマにwebサイト「ピアノ・レッスンズ」を運営。
中高教員免許(音楽)取得。
チャイルドカウンセラー取得。
“【独学・初心者・大人のピアノ】おすすめ教材〜子ども向けテキスト編〜” に対して1件のコメントがあります。
コメントは受け付けていません。