ピアノをやりたいけどレッスンに通う時間の確保が難しかったり、レッスンに抵抗があるという大人の方は多いと思います。
まずは独学でやってみたいけど本当に弾けるようになるかな?ピアノを買って無駄にならないかな?
そんな風に考えて一歩踏み出すのを躊躇している方もいらっしゃると思います。
ピアノは独学で弾けるようになるでしょうか?
それはどんなピアノが弾けるようになりなたいのかで変わってきます。
目的別に独学ができるかどうか、また、独学するときの注意点をご紹介します!
どんな「ピアノが弾ける」が目標?
目的別に独学がフィットするどうか検討していきます。
好きな曲を弾きたい
弾いてみたい好きな曲がある方は、まずその曲の楽譜を手に入れて弾いてみましょう。
独学が一番向いているタイプです。好きな曲を好きなように弾くことはとても楽しい時間です。
困ったことが出てきたときに、レッスンやアドバイスを頼るという形で、まずやってみることことがいいでしょう。
両手でスラスラ弾きたい
両手で弾けるようになるには、片手ずつゆっくりと練習して、片手ができるようになったら、さらにゆっくり両手で合わせて弾いてみるという方法で行います。
これを根気よく繰り返すことで両手で演奏することはできるようになります。逆にいえば、それ以外の近道がないとも言えます。
両手でスラスラ弾くためにはできることは独学に向いています。
こちらではピアノの練習の仕方を詳しく解説していますので合わせてご覧ください。
かっこいい曲を人前で演奏したい
ストリートピアノなどで迫力のある演奏をしている人などはかっこいいですよね。
かっこいい曲は、一度に押さえる鍵盤が多いか、速いテンポ、細かいリズム、心地よいグルーヴなどの特徴があります。こういう曲を人前で、緊張せずに演奏するためには、かなりの練習が必要です。
その時に必要なのは「どうしてもこの曲が弾きたい」という熱量です。
独学で最も大切なのがモチベーションをもつことです。曲や演奏に対する強い想いがすでにあることは、独学への土台ができていると言えると思います。
さっそくはじめましょう!難しさを感じたときにレッスンに通うことを検討するといいでしょう。
趣味として成長しながら気長に楽しみたい
大人の方の趣味としてピアノはおすすめです。音楽を楽しみながら、成長していくことも実感してやりがいを感じることができるからです。
レッスンに抵抗がある場合は、まずは独学ではじめてみることをおすすめします。
1冊テキストを決めて、日々の練習を習慣とすることで少しずつ上達を感じられると思います。
SNSなどを利用して同じ趣味の人を見つけて試行錯誤しながら独学でマイペースに進めることは楽しい取り組み方です。
ある程度進めたところで、壁にぶつかったように感じたり、なぜできないのかわからない、何がわからないのかわからない、という状況になったときに、レッスンを検討されるといいでしょう。
「独学でやると変な癖がついてしまう」と言われることがありますが、確かに先生に教えてもらわないと先を見越したテクニックを身につけることが難しいかもしれません。
しかし、癖がついてしまったから完全にダメかと言われれば全くそうではなく、本人が必要性を感じたときに意識すればその癖は必ず治ります。
マイペースに学び、必要になったときに修正をしていく方法がいいか、先を見越して地道な取り組みをするか、ご自身にフィットする方法を選ばれるといいと思います。
後者を選ばれる場合は、レッスンに通うことが効果的になります。
どんな曲でも困らない基礎を学びたい
前述した通り、基礎を正しく習得するというのは、いま演奏するのに必要なテクニックよりも先を見越した型を学ぶということでもあり、地味で先の見えない練習が必要になります。
例えば癖のない正しい指・腕・肩・背中の構えは、初級の楽譜を弾く時には本当に必要なのか?と感じるかもしれませんが、レベルが上がっていくにつれて、その方がやりやすくなります。
先を見越すということが独学では難しいので、先に学んでいる人に教わることが近道になります。
基礎をじっくりしっかり固めたいという場合は、レッスンに通うことをおすすめします。
憧れの難しい曲にチャレンジしたい
難しい曲には様々なテクニックが組み合わせれています。高度なテクニックにはそれを習得する道筋とコツが必要になってきます。
高度なテクニックを習得する時には、もちろん自分の練習と努力は大前提ですが、すでに習得している人のアドバイスをもらうことが最も効果的です。
この場合もレッスンに通うことがとても効果的になってきます。
独学するときの注意点
子ども向け初級テキストはレッスンを前提としている
多くのピアノのテキスト、特に子ども向けに書かれたものはレッスンで先生が生徒に教えることを前提として書かれているので、独学する人のために書かれていません。
こちらでは、大人方向けに導入テキストの紹介をしていますので、合わせてご覧下さい。
録音・録画を取り入れて客観的視点を持つ
自分で演奏を客観的に聞くことは上達へつながります。自分が演奏中に自分の演奏を冷静に聴くというのは思っている以上に難しいことです。
録音を聴いてみると感じると思いますが、演奏しているときと録音したときではかなり演奏に違いを感じると思います。
レッスンへ通うというのは、客観的な視点からアドバイスをもらうことでもありますので、録音や録画でレッスンで得られる客観的な視点を取り入れることができます。
迷子になってしまったら素早くアドバイスをもらおう
スランプを感じたとき、どうしてできないのかわからないとき、何がわからないのかわからないとき、何かを学んでいるとこういうことが必ず起こると思います。
そんな時に経験者のアドバイスをもらえるよう動きましょう。
体験レッスンや、ワンレッスンを受講することも一つの手段です。
近くにピアノを弾く人がいれば、質問をしてみるのもいいと思います。
わからない状態で悶々としてしまうというのが、独学するとき一番ハマりやすい落とし穴ではないかと思います。
まとめ:自分の心地よいやり方で始めよう!その先は柔軟に!
「好きな曲が弾ければいいな、と思って始めたけれど、はじめてみると基礎を学びたくなった!」。またはその逆もあります。
やってみるとゴールが変わるということは良くあることです。そんな時は目的に合わせて学び方も柔軟に変えていきましょう。何事もまず、自分の心地よい方法で一歩踏み出すことではじまります。
進み出したら知識も情報も増えて、ゴールが変わるのは当然です。柔軟性を持って取り組むことをおすすめします。
楽しいピアノライフを!
執筆者
ピアノ講師・ピアノ演奏家のピアノレッスンズ。
自宅教室で指導の傍ら演奏活動を行う。
「自分で奏る喜びをたくさんの人に」をテーマにwebサイト「ピアノ・レッスンズ」を運営。
中高教員免許(音楽)取得。
チャイルドカウンセラー取得。