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日本でピアノを習っていると必ず通る「ブルグミュラー」。

なぜそんなに親しまれているのでしょうか?ブルグミュラーは必ずやらなければならないのでしょうか?

ブルグミュラーはやらなければいけないのか、やらなくてもいいのか。ブルグミュラーの魅力とともに紐解いていきます!

ブルグミュラーは絶対にやるべきか?

ブルグミュラーとは

ここでブルグミュラーとは、一般に言われように<ブルグミュラー作曲の「25の練習曲」>のことをさします。

のちに詳しく述べますが、この、ブルグミュラーという作曲家が1851年に出版した1冊の練習曲集のことを日本では「ブルグミュラー」と言われ親しまれています。

ブルグミュラーがピアノレッスンで親しまれている理由

名前がそのまま曲集を示し、ピアノを習えば必ずと言っていいほど演奏することになるこのブルグミュラーはなぜこんなに親しまれているのでしょうか?

その理由を紐解いてみます。

耳に残りやすいメロディー

「2.アラベスク」「14.スティリアの女」「25.貴婦人の乗馬」などを筆頭にどの曲も一度聞くと覚えられるようなメロディの曲がたくさんあります。

メロディがはっきりとわかりやすく親しみやすく、ピアノの発表会でだれかが弾けば「あの曲弾きたい」と他の生徒さんが言うということがたくさんありました。

どんなに内容が充実していて学ぶものが多い曲でも、とっつきづらく好きになる人が少なかったらレッスンでは取り上げらづらいです。ブルグミュラーの一番の魅力はその親しみやすいメロディだと感じています。その上で、練習曲としてレベルアップできる充実した内容が詰まっていることがレッスンで親しまれている理由です。

25曲もあると、この曲はちょっとレッスンで扱いづらいな・・・というものがあってもいいものですが、どの曲も同じぐらい親しみやすさを持っているというのは貴重なテキストです。

親しみやすい曲想

どの曲にもタイトルがついています。

「7.清い流れ」では、水がさらさらと流れる様子、

「11.せきれい」では小鳥の軽やかにうたって羽ばたく様子、

「20.タランテラ」では、急速なリズムのノリいいダンスの様子、

など、タイトルからイメージを膨らませ、曲の雰囲気を味わうことができます。ショパンなどのロマン派の標題音楽の準備につながっていきます。

初級のテキストを終えて、演奏するのにちょうどいい

ピアノの導入である初級のテキストで楽譜の読み方や基礎的な演奏方法を学んだ後に、使用するのにちょうど良いレベルの練習曲です。

ショパンやシューマンなどの上級のピアノへの入り口として、ロマン派のピアノらしいテクニックが簡潔な形で散りばめられています。

また1オクターブ以上に手を広げる必要はなく、小さな子どもの手でも弾きやすいです。

2分程度以内で演奏できる

ほとんどの曲が1分程度で演奏できて、長いものでも2分程度です。

初級の短い曲からレベルアップして、上級の5分程度の曲へつながる練習としてどの曲もぴったりです。

ショパンへつながる入り口

ピアノを弾いている人の中には、ピアノの詩人と言われるショパンの曲に憧れる方も少なくないと思いますが、ショパンとブルグミュラーはわずか4歳差で、同時代に活躍した作曲家です。

ショパンなどのロマン派の作曲家が取り入れたスタイル「アラベスク」「バラード」などのはじめの一歩としてスタイルの様子を感じ、取り組むことがでいます。

(アラベスクは「唐草模様」の意味でシューマンがはじめてピアノ曲のタイトルとして取り入れています。その後ドビュッシーなども継いでいます。「バラード」はもともと詩や歌曲の形式として呼ばれていましたが、ショパンによってピアノ曲のタイトルにつけられました。その後、リストやブラームスも「バラード」というピアノ曲を書いています。)

こんな人にぴったり

  • ショパンやシューマンなどロマン派の曲が好きな方。
  • ショパンを弾けるようになりたい方。
  • 手が小さくオクターブを弾くのが辛い、また広がるようになりたい方。
  • 初級テキストを終えて、次のテキストを迷っている方。

こんな人には向いてないかも?

  • ロマン派の曲には興味がない。
  • 親しみやすい曲よりも、変わった響きや構成の曲が好き。

ブルグミュラーは必ずやらなければいけないわけではない!

このような魅力の詰まったブルグミュラーですが、ピアノを弾く人なら必ずやらなければならないわけではありません。

アメリカでピアノを習っていた友人はブルグミュラーをやらずに音大へ行きました。

ブルグミュラーは上に書いたような理由でレッスンをする側としても便利で使いやすいですが、そのほかにもたくさん勉強になる同レベルのテキストはあります。

色々なスタイルのピアノ曲を弾けるようになりたい、という方には取り組めば必ず得るものがある濃いテキストであることは間違いないです。

ですが、「バッハなどバロックの曲をたくさん弾きたい!」「ドビュッシーやラベルなど近現代の曲一筋!」など、弾きたい曲が明確にあり、時間も限られている大人の方の場合などは、同レベルの代わりの曲集を用いることもできます。

ブルグミュラーを取り組んでいて気分が乗らない場合、「ブルグミュラーに身が入らない自分はピアノが向いていないのかなぁ」などと思う必要はありません。

もっと自分にしっくりくるテキストを探すのも1つの方法です。

ブルグミュラーとは?

1806年に生まれたドイツの作曲家で、

メンデルスゾーンの3つ上、ショパンの4つ年上、リストの5つ年上です。

ロマン派の時代に生きた作曲家で、主にサロン用の軽音楽やバレエ音楽を作りました。

特にピアノ小品は100曲以上書きました。

op.100「25の練習曲集」

もっとも親しまれているこちらは、ブルグミュラーが45歳のときに出版されました。

タイトルの通り25曲の練習曲が収録されています。

現題は「25 Leichte Etuden」、直訳すると「軽いエチュード」「やさしい練習曲」という意味です。

ブルグミュラーは3巻組を想定されて書かれた練習曲で、この「25の練習曲」は第1巻に当たります。

第2巻にあたるのは「18の練習曲」、第3巻は「12の練習曲」として出版されていて、徐々にレベルが上がっていきます。

どの楽譜を選ぶ?

オーソドックスな青い表紙の全音楽譜出版は、音楽教育家の北村智恵さんの解説付きです。

こちらのこどものためのブルグミュラーは、タイトルや楽語の解説が子どもにわかりやすくカラフルに書かれています。

和声記号とコードネームが書かれていて分析をしながら学ぶのにぴったりです。

楽しいピアノライフを!

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