今回は「はじめての楽典ブック ミッキーといっしょ」を紐解いていきます。
どのようなテキストなのでしょうか?
前編では内容を詳しく見ていきます。

「はじめての楽典ブック ミッキーといっしょ」
こちらは1997年にヤマハミュージックメディアから出版されました。
長沼由美さんと、二藤宏美さんの編著です。
お二人はヤマハミュージックメディアから楽典やソルフェージュ、音楽史の著書を出版されています。
オールカラーでディズニーのキャラクターが登場する可愛らしいテキストです。
対象
5〜6歳以上の子ども
目的
楽しくレッスンを続けていくために楽譜の読み方でつまずかないように、最初から楽譜のいろいろなルールを正しく覚えていくことを目的としています。
「バイエル教則本」や「ブルクミュラー25の練習曲」を勉強するのに必要な音符、音階(#4つ、♭3つの調まで)、楽語にしぼっています。
内容
お子さまたちが親しめるように、漢字には全てフリガナがついています。
また、各項目の終わりには練習問題がついていて、覚えたことを確認できるようになっています。
各項目の最初のページには「ここでおぼえること」と題して、詳細な目次がついています。
巻末には「さくいん」が付いていて、わからない言葉を引けるようになっています。
次に各項目を細く見ていきます。
1.楽譜ってなに?
大譜表の各部分の名称を覚えます。
音の名前をイタリア語、日本語、英語、ドイツ語で
ただ名称が書いてあるだけではなく、わかりやすい解説もあります。
2.音符と休符
細かい音符は32分音符まで、解説と図でわかりやすく示しています。
付点音符は付点8分音符までで、複付点音符は出てきません。
休符も同じです。
その他、三連音符と前打音がここで解説されます。
3.拍子
1小節に音符がいくつ入るかというかたちで、4/4、3/4、2/4、6/8、3/8、2/2を解説します。
強拍、弱拍、アウフタクト、シンコペーションについてもここで学びます。
4.音階
全音と半音、#と♭を学んだ後に、長音階を学びます。
同時に主音、属音が出てきます。(下属音、導音は扱わない)
長調を学んだ後に3つの短調の音階(自然的・和声的・旋律的短音階)を学びます。
#4つまで、♭3つまでの調を覚えます。
ここで、平行調と同主調、転調と移調について学びます。
5.和音
音階和音を学んだ後に、4章で学んだ各調の1度、4度、5度、属七の和音が出てきます。
基本形と展開形もここで学びます。
6.いろいろな記号
強弱記号、スタッカートなどの奏法記号、Allegroなどの速度記号、dolceなどの表情記号、その他poco a poco などの記号がここでまとめられています。
D.C.など繰り返し記号も、ここで学びます。
以上内容を細かく見てきました。
後編ではポイントを紹介します。


