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ピアノ教師の呉暁著「アキピアノ教本」は2001年に出版されています。

かわいらしい絵と歌詞で進む、見やすくわかりやすい優しいテキストです。

呉暁先生はソルフェージュに関するテキストや著書をたくさん出版されていて、楽譜を自分の力で読んで弾けるということを大切にされています。

子供たちが新しい曲を見て「弾けそう!」と感じて(中略)次々とマルをもらって進んでいくうちに、いつの間にか、譜読みの力がついていきます。

「まえがき」より

というように、難しく感じないものを遊び感覚で練習していきながらテクニックを習得することを目的としています。

こちらの教本のポイントを3つ紹介いたします!

▼呉暁さんのソルフェージュのテキスト▼

▼呉暁さんのソルフェージュとピアノに関する著書▼

ふよみとテクニックをたのしく「アキ ピアノ教本1〜3」

こちらは全3冊です。

併用テキストなどはありませんが、このテキストの前段階として「うたとピアノの絵本」というテキストが設定されています。

タイトル通り絵本のように大きな絵が書かれたページに短い曲がついています。

絵を見て、歌って、弾いてみるということ流れでピアノを導入します。

また「この本使い方」で下のように述べています。

ソルフェージュの教材を使って、ピアノとは別に譜読みを根気よく練習することが、上達の決め手です。

「アキピアノ教本1」この本の使い方より

ソルフェージュとは何か?

ソルフェージュ

音楽の総合的な基礎教育を意味する。主として楽典(音楽理論、和声および調性分析)、聴音(音高、音価、和音の識別、楽譜の書き方)、視唱(ソルミゼーションを応用し、楽譜の読み方、特に各種音部記号の読譜、音程、リズムなどを総合的に学ぶ)などの学習を通じて楽譜の全体的な理解正確な表現能力を得ることを目的とし、さらにそれらの能力を高める訓練を行う。

新音楽辞典(音楽之友社)

つまり、

楽譜を理解するために、理論を勉強したり、ピアノを聞いて楽譜を書いたり、楽譜を見て歌ったりすることです。

これを、別の教材を使ってよく練習することが上達のコツだということです。

教本によっては、理論がテキストに含まれていたり、併用教材でソルフェージュを補うものもあります。アキピアノ教本では、ほとんどと言っていいほど解説はありません。

弾ける!と感じられることに重きを置かれている教材です。

ポイント1:少しずつ進む

とにかく無理なくゆっくり進みます。

例えば、第1巻は全部で51曲収録されていますが、半分以上の32曲が、左手は同じ音(28曲がソ、4曲がラ)だけでできています。

左手の音が途中で変わるのは19曲です。

右手の音もほとんどドレミファソの5音だけです。

これは前に述べた「うたとピアノの絵本」とほとんと同じ範囲です。

新しい音はあまり出てこないので、読める音符で、確実に弾ける曲を歌いながら楽しく弾き、譜読みに慣れていきます。

第2巻で音の範囲が少し広がり、左手のバラエティも豊かになっていきます。

第3巻では左手の伴奏がさらに広がっていきます。

ポイント2:親しみやすい絵と歌詞つき

小さな子どもの生徒さんは、アキピアノ教本の歌が大好きです。

第1巻の6曲め「パンダ ダンパ」という曲では、音が鏡のように反対になって進む曲ですが、歌詞も逆さまになります。

「♪パンダ ダンパ きんぎょ ぎょんき へんね へんよ さかさのことば」

この曲への食いつきはとても良いです!

歌いながら楽しそうに演奏しています。

ポイント3:初見の練習にちょうどいい

大人の方がこちらを使う場合は、初見(はじめてみる楽譜をすぐに両手で弾く)の練習をするのにちょうどいいと思います。

ピアノはある程度やっているけれど、片手ずつではなくて、両手を一緒に楽譜を見ることが苦手な方が意外と多い印象です。

そういう場合は、ご自身が普段取り組んでいる曲よりも簡単な曲を、パッと見て弾く練習をたくさんすると初見が得意になっていきます。

この教本に足りないところ

  • 第1巻はほとんど伴奏の響が変わらないので、和声感(響を感じる力)が伸びづらい
  • 楽譜についての解説が少ないので、独学のメインテキストとして使用するのは難しい
  • 音符の読み方については知っていることが前提なので、全くはじめての方には難しいい

こんな人におすすめ

  • ちょっと楽譜は読めるけれどはじめて見る楽譜を両手ですぐに弾けるようになりたい方(初見に強くなりたい方)
  • 歌いながら弾くことに慣れたい方
  • 子どもと一緒に練習したい方
  • 他のメイン教材を使用しているけれど曲数が足りないと感じている方

教本概要

  • 「ふよみとテクニックを楽しく アキ ピアノ教本1〜3」
  • 2001年出版
  • 著者:呉暁
  • 併用テキストの指定はありませんが、ソルフェージュを同時に勉強することをすすめています
  • レベル:第3巻を終えると、バルトークの「ミクロコスモスⅠ」(※)にすすむことが想定されています。

※ハンガリーの作曲家バルトークのピアノ曲集。第1巻〜第4巻はピアノ初心者のために作曲されています。第5巻、第6巻は上級レベル。

楽しいピアノライフを!

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導入教本紹介「アキ ピアノ教本1〜3」【子ども向け編#8】” に対して1件のコメントがあります。

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