ピアノは基礎が大事!と言われますが、ピアノの基礎とはどういうことでしょうか?
ピアノの基礎といわれるものを5つにまとめました。
ピアノを学ぶときや、教室を選ぶとき、生徒さんに教える時の参考にしてください。
ピアノの基礎6つ
- 音楽の知識
- ピアノの弾き方・打鍵法(タッチ)
- スケール・アルペジオ
- 正確に弾くこと
- リズム感覚
- 音の高さに対する感覚
音楽の知識
正しく音符を読むことだけでなく、長調・短調の全部の調性と、和音に関する知識を自分の名前を覚えるように熟知することと音楽の基礎をかためることができます。
休符の重要さ、スタッカートの種類など、音楽記号の知識を一つ一つ深めることも基礎の一つです。
ピアノの弾き方・打鍵法(タッチ)
ピアノは同じ音でも変化に富んだ音質や、微妙な音色を出すことを可能にしたのだ。そして、それらの変化に富んだ音色をピアノから引き出す決め手となるものは、タッチ(打鍵法)である。従ってタッチこそピアノ双方の基本的な課題の一つなのである。
ジョセフ・レヴィーン著「ピアノ奏法の基礎」より
ピアノを弾くのに必要な器官を考えてみよう。指、手、手首、腕、そして上半身ーそれら全部がタッチ(打鍵法)に関係している。
ジョセフ・レヴィーン著「ピアノ奏法の基礎」より
自然な無駄のない動きで、指の腹の肉の厚い部分で、美しい響きの音を出す弾き方がピアノの基本的な課題です。
タッチについてはこちら「すてきにピアノ第2段豊かなタッチ」が詳しく紹介しているのおすすめです。
こちら↓の記事では中身を少しご紹介しています。
スケール・アルペジオ
スケールとは音階、アルペジオは分散和音のことです。
人はスケールの練習は体操のように指の筋肉を強めるのが目的だと思っている。(中略)スケールの練習の本当の価値は、正しい指遣いを使えるようにすることだ。(中略)曲を初見で弾くときに、生徒は考えずに最も合理的な指遣いで弾けるので、徹底したスケールの練習は初見の速度をはやめるのぬい役立つ。
ジョセフ・レヴィーン著「ピアノ奏法の基礎」より
スケールの練習量は、少なすぎることがあっても、決して多すぎると言うことはないのだ。
ジョセフ・レヴィーン著「ピアノ奏法の基礎」より
曲を理解し、初見の速度をはやめることができる基礎力です。
正確に弾くこと
正確さに欠いた、いい加減な弾き方をすると、本人も聴いている人も「いつかまた音を外すのではないか」と言う心配で演奏に安らぎや喜びを感じられなくなります。
正確に弾くためには、頭を使いゆっくりとしたテンポで練習し、少しずつテンポを速くします。
最終的にも、決して頭やリズムが混乱するようなテンポでひいてはならないのだ。
ジョセフ・レヴィーン著「ピアノ奏法の基礎」より
リズム感覚
リズムは音楽の魂であるから。
そしてリズムとは音楽の中で一番人間的な要素なのだ。
ジョセフ・レヴィーン著「ピアノ奏法の基礎」より
音楽会でさまざまなリズム感を持った演奏を聴くことなども、リズム感の発達に役に立ちます。
リズム感は感染性があり、人の体に乗り移りやすいので、リズム感の良い人と一緒に演奏することも良い影響があります。
音の高さに関する感覚
高い音、低い音を聴き分けて、歌うことができるというところから、音階や音程についての力が、リズム感と結びついて、音楽の総合的な力になります。
参考にした本
今回は、ジョセフ・レヴィーンの著書「ピアノ奏法の基礎」と、パウル・ヒンデミット著の「音楽家の基礎練習」を参考にしました。
執筆者
ピアノ講師・ピアノ演奏家のピアノレッスンズ。
自宅教室で指導の傍ら演奏活動を行う。
「自分で奏る喜びをたくさんの人に」をテーマにwebサイト「ピアノ・レッスンズ」を運営。
中高教員免許(音楽)取得。
チャイルドカウンセラー取得。
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