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絵本を読むように物語と一緒に音符を覚えることができたら、楽しく楽譜が読めるようになりそうですよね。

そんな一冊がありますのでご紹介します。

ソーヨひめとファーデスおうじ

目印の音をストーリー法で覚えていく

可愛らしいイラストとともに進むお姫様と王子様のおはなしで、

「目印となる音」を順番に覚えていきます

その周辺にある音も、ストーリーとともに覚えることができます。

記憶術の方法で「ストーリー法」というのがあります。

物事を単体で覚えるのではなく、それぞれ関連を持たせてストーリーに仕立てて覚える方法です。

音符の名前をものに見立てて覚える方法はよくあります。

例えば、「ド」をドーナツ、「レ」をレモン、というように、覚えやすいイラストとつなげて覚える方法です。

それがさらにストーリーと一緒に覚えるので、より覚えやすくなります。

お話でどうやって音符を覚えるの?

ではどうやって音符を覚えていくのでしょうか?

覚え方

音の名前(ドレミ…)がついた登場人物や物が、ストーリーを作っていく。

タイトルにもある「ソーヨひめ」は「ソ」を覚えるきっかけになり、「ファーデスおうじ」は「ファ」を覚えるキーになります。

大譜表のそれぞれの五線譜に、登場人物が住んでいるところから物語が始まります。

お話+曲+ドリル

ストーリーで出てきた音は、さらに曲とドリルで覚えていきます。

このテキストの中身は、覚える音符によって3つのステップに分かれています。

それぞれのステップは6〜7の場面からできていて、各場面が「絵本・曲・ドリル」の3つの部分で構成されています。

各場面を構成するもの

  • 絵本…お話と絵
  • 曲…お話で登場した音のみでできた曲
  • ドリル…音符を書き込み、色ぬりをする

ストーリー→曲→ドリルを繰り返しながら、お話とともに音符を増やしていきます。

対象・レベルは?

ピアノレッスンの中で先生が読み聞かせ、もしくは一緒に読んでいくことが想定されますので、

小さなお子様(幼稚園〜小学校低学年)が対象とされていると思われます。

巻末にある進み方をみると、ピアノの導入教本に入る前やそれと同時に使うテキストとして位置付けられています。

しかし、音符を覚えるのが苦手なと感じる方ならどんなレベルでも使うことができます。

大人の独学の方でも一度手にとる価値があると思います。

対象

  • 幼稚園〜小学校低学年
  • 音符を覚えたい全てのレベルの人
  • 大人の独学使用も可能

おすすめの使い方は?

こちらのテキストはレッスン内以外にも、ご家庭や独学でも使うことができます。

それぞれの場面での使い方を解説します。

レッスンでの使い方

それぞれのステップには場面が6、7つあります。

1回のレッスンで1場面ずつ扱っていくと良いでしょう。

そうすると20回のレッスンになります。

週1回のレッスンで半年ほどですべて終わることができます。

必要に応じて、テキスト内のドリルだけではなく、音楽ノートを用意して書き込む練習をすると効果が上がると思います。

独学での使い方

独学で使う場合も五線の音楽ノートを用意して、出てきた音符を書きとるとより覚えやすいです。

このテキストを使ってストーリー法によって覚えてから、さらに書き込むワークなど使うと強化されると思います。

ご自宅での使い方

ピアノレッスンに通っているお子様のご家庭での取り組みとして使うのもおすすめです。

教室から与えられた課題とは別に、絵本を読み聞かせるような感覚で取り組むことができます。

そうするとピアノの学習としてではなく楽しみとして、音符を身につけることができます。

寝る前や食後のリラックスタイムに取り入れてはいかがでしょうか。

目印となる音とは?

それでは、このテキストの中で目印となる音とは何でしょうか。

それは次のようになっています。

黒い音符が目印の音です。

ステップ1

「ソーヨひめとファーデスおうじ」田村智子/岩瀬洋子著 より

ここでは、真ん中の「ド」、ヘ音記号の「ファ」、ト音記号の「ソ」を目印の音として覚えます。

ステップ2

「ソーヨひめとファーデスおうじ」田村智子/岩瀬洋子著 より

ここでは、まんなかの「ド」を基準に周辺の加線の音を覚えます。

ト音記号とヘ音記号の繋がりがよくわかります。

ステップ3

「ソーヨひめとファーデスおうじ」田村智子/岩瀬洋子著 より

ここでは、ヘ音記号の低い「ド」、ト音記号の高い「ド」、それぞれの五線譜の一番外側の音を目印として覚えます。

そしてその周辺を関連づけて覚えます。

おすすめポイント1:ストーリー法による暗記

ストーリー法による音符の覚え方を使っているのはこのテキスト以外に思い当たりません。

最も効果的な記憶法を使ったテキストであることがこのテキストの最大の魅力です。

音符を覚えることは簡単ではありませんが、あらゆる方法を使うことで記憶が強化されていきます。

音符を覚える1つの方法として、このテキストは役に立ちます。

おすすめポイント2:大譜表の繋がりがわかる

さらに優れたところは、ト音記号とヘ音記号の繋がりがわかりやすい「ステップ2」です。

ヘ音記号は左手で弾く、ト音記号は右手で弾く、となんとなく覚えていて、その繋がりを理解することが難しいようです。

真ん中の「ド」は共通していて、可線を使った音符では音が共通する部分があるということの理解を助けてくれます。

そういった大譜表の構成を理解することができます。

おすすめポイント3:子どもが親しみやすいイラストとお話

内容が親しみやすいこともこのテキストの特徴です。

モノクロではありますが、可愛らしい表情で描かれた登場人物は子どもたちがきっと気にいるものばかりだと思います。

特に最後に描かれた夜空の絵は、圧巻です。

このテキストに足りないところ

このテキストの中ではリズムに関して解説がありません。

ですので、課題で出てくる曲をピアノを習い始めたばかりの子が一人で弾くのは難しいと思われます。

歌って曲を覚えてから弾くなどの工夫が必要です。

ピアノの課題曲としてではなく、楽譜の中にある音符を読むきっかけという形で曲に取り組むことのがちょうどいいど思います。

こんな方にピッタリ

  • お話とともに想像力を使って音符を覚えてもらいたいピアノの先生
  • ピアノレッスンに通っているお子様に、お家でも楽しく音符に触れて欲しいとお考えの保護者のお方
  • 音符をなかなか覚えられない独学の大人の方

テキスト概要

  • 「楽しい譜読みのお話 ソーヨひめとファーデスおうじ」
  • 著者:田村智子・岩瀬洋子
  • 絵:橘田純子
  • 1997年出版
  • 全音音楽出版社発行

楽しいピアノライフを!

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