今回は丸子あかね編著 轟千尋作曲の「ちいさなおんがくかい」①②を紐解いていきます。
前編の今回は内容を詳しく見ていきます。

「いっしょにひこう!はじめてのピアノ ちいさなおんがくかい」①②
ピアノ指導者の丸子あかねさんによって2012年に出版されました。
それぞれの巻には副題がついて、第1巻は「音の名前とリズム」、第2巻は「大譜表とリズム」とあります。
「はじめに」をヒントに紐解いていきます。
対象
はじめてピアノに向かう子ども
目的
ピアノを習いはじめて間もない子どもでも、譜読みの基礎を学習しながら、音楽の楽しさを体験すること
著者の思い
一生懸命「おんぷ」や「リズム」の学習している子どもたちに、“ごほうび”をあげたい。
音楽って楽しいんだ、と感じてもらいたい。
そんな思いがいっぱい詰まっているということです。
丸子あかね先生の導入教材シリーズ
このテキストは「丸子あかね先生の導入教材シリーズ」の1つです。
このシリーズは、子どもたちが「きちんと楽譜を読む力」を楽しく身につけるための教材です。
シリーズには3つの学習の要素があります。
- リズムの学習
「リズムのほん」全5巻
「リズムのほん」全5巻 - おんぷの学習
おんぷカード
大きなおんぷカード - けんばんの学習
「ちいさなおんがくかい①」
けんばんボード
この3つめの要素を担うテキストが、この今回紹介する「ちいさなおんがくかい①」です。
そして、この3つの要素を学んだ後、それぞれの繰り返し練習のドリルを挟み、
まとめとして「ちいさなおんがくかい②」に進みます。
「ちいさなおんがくかい①」音の名前とリズム
けんばん学習用のこちらのテキストの内容を見ていきます。
このテキストで学ぶこと
以下の3つのことを学びます。
- 音の名前(ドレミファソラシド)
- 鍵盤の位置
- 指番号
取り組み方
1つの音に対して次のように取り組みます。
- 1つの音の名前と鍵盤の場所を覚える。
- 「れんしゅう」というリズム譜をみて、覚えた1音をピアノで弾きます。
この時、左右、いろいろな指で弾き、できたらシールを貼ります。 - 先生の伴奏に合わせて曲を弾き、次の音へと進みます。
2つの音を覚えたら、その2つの音が出てくる曲を先生と弾きます。
2つの音の曲の時に音を表す方法は、ひらがなで「ど」「れ」とリズム譜の上に書いてあり、五線譜は登場しません。
この方法で、「ドレミファソラシド」の7つの音の鍵盤と名前を覚えます。
覚える順番
ドレミファソ〜と1つずつ順番び覚えるのではありません。
ドレミを覚える前に、黒鍵の並び方を「2つのおやま」「3つのおやま」と言って覚えます。
その黒鍵をもとに次のように覚えます。
- 「2つのおやま」の左右のはじから「ド」「ミ
- ドとミの間の「レ」
- 「3つのおやま」左右のはじから「ファ」「シ」
- ファのとなりの「ソ」
- シノとなりの「ラ」
「ちいさなおんがくかい②」大譜表とリズム
次に「楽譜を読む前に」という副題のある第2巻を見ていきます。
このテキストで学ぶこと
ここでは譜読みを学びます。
おんぷ、リズム、指番号を結びつけて読み、音を出すことを目的としています。
このテキストを使う前に学んでおいたほうがいいこと
先に述べた3つの学習の要素のまとめとなるのがこの2巻なので、それらを学んできたことが前提です。
1つめの要素である「リズムの学習」は以下↓に続く全5巻のテキストで学びます。
2つめの要素である「おんぷの学習」は以下↓のカードで学びます。
3つめの要素「けんばんの学習」は先ほど紹介した「ちいさなおんがくかい①」で学びます。
「ちいさなおんがくかい②」はこれらの要素のまとめになるので、3つを使って学んだことが前提です。
取り組み方
丸子あかね先生の「おんぷカード」では、大譜表の中の主な25個のおんぷを6つのグループに分類します。
まず「線」と「間」の2つに分け、
それぞれを、ヘ音記号・真ん中・ト音記号の3つに分けて、全部で6グループです。
そのグループごとに学びます。
使う楽譜は特徴的で、大きなリズム譜の下に「おんぷカード」の図があります。
その2つを見て演奏します。
進み方
1つのグループの学びは次の2つで構成されています。
- 「れんしゅう」2〜4曲
- 先生との連弾1曲
どの曲も次の手順で学びます。
- リズムを声を出して読み、手を叩きます。
- 次におんぷを呼んで鍵盤の位置を確認します。
- いろんな指で弾きます。弾けたらシールを貼ります。
- 指番号で弾きます。
全てのグループを学んだら最後に「そうごう」として「線」と「間」が混ざった曲を先生と4曲弾きます。
以上、それぞれの内容を詳しく見ていきました。
後編では、実際に演奏したポイントを紹介していますのでご覧ください。



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