この記事はアフィリエイト広告を利用しています。

これからピアノを始めようと思っている方に、大人のために書かれた主なピアノの教本をご紹介します。

大人のために書かれたピアノの教本はたくさんあります。
楽譜屋さんに行けば「大人のピアノコーナー」が設けられているほど。
まず自分でやってみようと思い楽譜屋さんに来たものの、何が自分にぴったりなのか、どれがいいのか、わからない。。。

そんな方も少なくないと思います。

今回は「大人のための独習バイエル」を紐解いて行きます。

「大人のための独習バイエル」上下巻

昭和の頃から子どものピアノ教本といえばこれ!
かの有名なバイエルの教則本です。

バイエル(1803~1863 ドイツ)が入門者用に作ったこの教本は100年以上の歴史があり、日本では広く使われてきたので、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

こちらの教本は、中身の曲はそのままに、レッスンに通わずに独習する方向けに、楽譜の仕組みの説明やアドバイスを掲載したものです。

ポイント1.シンプルでわかりやすい!

とにかくシンプルです!突っ込んだ理論などはなく、楽譜を読んで指を動かす
込み入った理論は、ある程度ピアノとはどんなものかわかってから学んでも遅くありません。

まずはピアノとはどういうものかなひとりでやってみようかなという、と事始めにはちょうどいい入門書です。

大人向けの教本でよく出てくる、コードも出てきません

上巻はト音記号のみで、ヘ音記号が出てきません

(ト音記号というのはピアノの真ん中から右半分、つまり高い音を表す記号で、ヘ音記号は真ん中から左半分の低い音域を表す記号です。
同じ五線でも、ト音記号かヘ音記号かで表す音が違うので、混乱しやすいのです。)

楽譜をみて、鍵盤を弾き、音を鳴らす、という原点に集中したはじめの一歩にちょうどいい内容です。

ポイント2.はじめの進度がゆっくり

バイエルは上巻は、とても丁寧にゆっくりと進みます。
まずは右手の短い曲を数曲弾き、次に左手のみで数曲、そして両手での演奏に入ります。

両手の演奏も、急に難しくなるということはなく、小さなステップで少しずつ進みます。

上巻ではト音記号のみで書かれて、音符を読みやすいことに加えて、曲の途中のポジション移動がありません

ピアノ演奏は1つの鍵盤に1つの指を置いた状態を基本のポジションとして、それを縮めたり、広げたりしながら曲が展開していきます。

ポジションを移動することで音域が広がっていきますが、初心者向け曲の難易度はポジション移動の数が1つのポイントになります。

曲が難しくなると、ほとんど基本のポジションには置かれず、常に展開していくもの。しかしそれが難しい。

まず基本のポジションで確実に指を動かせるようになるのはとても重要ですし、ポジションを移動しないということは、何より弾きやすいです。

ポイント3.要点がまとまっている

子どもの入門と違うのが、理論的に理解ができた上でアプローチできるところだと思います。

こちらの教本では「ピアノを弾く前に」という項目でピアノを弾く時に必要な楽譜の知識をまとめて解説しています。

曲が出てくるたびに解説があるのではなく、要点がまとまっているのでとてもわかりやすいです。

また、ほぼ1曲ずつに「ワンポイント」として練習の時に注意することなどがアドバイスとして書かれています。ここにはとても大切なことが書かれているので、是非、読み飛ばさずに、曲を弾く前に目を通して欲しいところです。

このテキストの足りないところ

・バイエル教本には先生と一緒に演奏をする曲が多くありますが、独習用ということで生徒の旋律のみが載っています。曲として豊かな音を演奏する先生のパートが省略されています。2人で演奏して完成する曲の片方だけを弾くことになるので曲としては物足りないと感じるものがあるかもしれません。

・ヘ音記号が出てくるのは下巻からなので、ヘ音記号への理解が遅れる、苦手意識がついてしまうということをバイエル教則本の欠点としてよく言われます。

・ピアノの曲の多くは右手がト音記号、左手がヘ音記号で書かれているので、ト音記号のみの上巻のうちは、他の曲へ応用しづらい状況です。

・上巻はゆっくりと進みますが、下巻になると、進度が早くなるように感じます。バイエルと併用できる曲集がいろんな出版社から出ているので、一緒に進めるとちょうど良いかもしれません。

・内容がとてもシンプルなために、ピアノ演奏の触れられていない側面があります。手や手首、腕で音色を作ること、ポジションという概念、ペダルの使用、などがバイエル教則本では解説されていません。この教本で書かれていることが全てではないと言うことを理解して、入門で慣れてきたら、他の教本を手にとって眺めてみるのもお勧めします。

こんな方におすすめ!

  • まずはひとりでやってみよう、と考えている方。
  • コツコツと進めることが好きな方。
  • 理論は後からでもいいと言う方。
  • コード演奏にこだわらない方。
  • ピアノを触るのが全く初めての方。
  • 基礎をしっかりとかためたい方。

教本概要

  • 「これならひとりでマスターできる!大人のための独習バイエル 上巻・下巻」
  • 2002年出版
  • 全2巻(上巻・下巻)
  • 併用曲集なし
  • 上巻・・・73ページ
    下巻・・・101ページ
  • 構成
    上巻はSTEP1~3、下巻はSTEP1~5
    ほとんどの曲に演奏のためのワンポイントアドバイスがついている。
  • 曲数
    上巻・・・141曲
    下巻・・・106曲
  • レベル
    入門からブルクミュラー程度まで。
    巻末の曲はベートーヴェン作曲「エリーゼのために」。

楽しいピアノライフを!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です