中級レベルの曲集として不動の地位を確立している「ブルグミュラー25の練習曲」。同レベルの曲集は他にもある中で、やはり「ブルグミュラー」が一番使いやすいと感じます。
ブルグミュラーの曲を弾いていてふと、思いました。
1曲、だいだいどれぐらいの音を弾くのかしら?
今回はそれぞれの曲の音の数を全部数えてみました!
英語の学習ではレベルを表すときに、その文章に英単語が何語使われているのかが1つの基準になると言います。
それでは、、そもそもピアノの曲は1曲でどれくらいの音を弾いているのでしょうか?ピアノを弾いていてもあまり考える機会はないですね。曲を弾く上ではそんなに重要な情報ではないように感じますが、難易度と全く無関係ではなさそうです。
結論から言うと、ブルグミュラーの25曲では、およそ300~1000の音を1曲で演奏します!
曲集の中でもかなり幅があります。
今回は音数が少ない順にランキングにしました。難易度の参考にしてください!
第1位 331音
No.19 アヴェ・マリア
最も音が少ないのは19番「アヴェ・マリア」です。
祈るようなやさしいハーモニーが特徴の曲です。
ゆったりと賛美歌のような雰囲気で響きを感じながら演奏します。
繰り返しが少なく、4分音符が多いので全体の音数が少ないです。
第2位 361音
1. すなおな心
第2位は「ブルグミュラー25の練習曲」で一番最初に出てくる「すなおな心」です。
右左の手が同時に進むことが少なく、主に左手は和音を伸ばし右手が動くという役割分担もあり、音が少なめです。
第3位 382音
11. せきれい
可愛らしい鳥がさえずるような飛び回るような曲が3位です。
2拍子で軽やかに進みます。
300音台はここまで!ベスト3に19番と11番も入ってる!
第4位からは400音台だよ。
第4位 441音
13. なぐさめ
「なぐさめ」には16分音符がなく、右手はおもに八分音符で動き、左手は和音を伸ばすという役割分担がここでもされています。
第5位 444音
5. 無邪気
「無邪気」は繰り返しもありますが、全部で32小節と小節数も曲集の中で最も少ないものです。
右手は16分音符でよく動きますが、左手の和音を伸ばすため、全体の音数はそこまで増えません。
4位の「なぐさめ」とわずか3音の僅差!
第6位 456音
3. 牧歌
のどかな景色を思わせる穏やかで伸びのあるメロディが印象的なこの曲。
ゆったりとしてますが、左手の3和音でリズムを刻むので音の数が増えていると思われます。
第7位 461音
2.アラベスク
発表会でもおなじみの「アラベスク」。16分音符が素早くかっこいい曲で、聴き映えするものの弾きやすいところも人気の曲です。
第8位 463音
7.清らかな流れ
24.つばめ
第8位は同数の2曲です。
2曲とも同じ音のパターンを曲を通して繰り返す曲です。
「清らかな流れ」は3連符で水がさらさらと流れる様子、「つばめ」は16分音符と交差して演奏する左手でツバメが勢い良く飛んでいる様子を表します。
24番は最後から2番目の曲だけど、音の数は多くないんだね。
第10位 471音
4.小さな集会
第10位は3度の重音の練習のような「小さな集会」です。「子どもの集会」とも言われます。
朗らかな集まりを想像させる明るく陽気な曲です。
曲順と音の数の関係は?
音が少ないベスト10に1~5番の曲が入っています。
10番まででベスト10に入っていないのは、6番「進歩」、8番「優美」、9番「狩り」の3曲のみ。
曲順と音の数、レベルは全く無関係ではなさそうです。
最後に25曲すべての曲を音の数の順番に並べました。
参考までにご覧ください!
順位 | no. | タイトル | 全部の音数(音) |
1 | 19 | アヴェ・マリア | 331 |
2 | 1 | すなおな心 | 361 |
3 | 11 | せきれい | 382 |
4 | 13 | なぐさめ | 441 |
5 | 5 | 無邪気 | 444 |
6 | 3 | 牧歌 | 456 |
7 | 2 | アラベスク | 461 |
8 | 7 | 清らかな流れ | 463 |
9 | 24 | つばめ | 463 |
10 | 4 | 小さな集会 | 471 |
11 | 16 | あまいなげき | 476 |
12 | 6 | 進歩 | 486 |
13 | 18 | 気がかり | 500 |
14 | 17 | おしゃべり | 509 |
15 | 10 | やさしい花 | 530 |
16 | 9 | 狩り | 540 |
17 | 22 | 舟歌 | 590 |
18 | 8 | 優美 | 595 |
19 | 12 | 別れ | 600 |
20 | 21 | 天使のハーモニー | 633 |
21 | 15 | バラード | 828 |
22 | 14 | スティリアの女 | 853 |
23 | 25 | 貴婦人の乗馬 | 1045 |
24 | 20 | タランテラ | 1061 |
25 | 23 | 帰り道 | 1197 |
↓ここではブルグミュラー各曲の解説をまとめているので、興味のある人は見てね!
執筆者
ピアノ講師・ピアノ演奏家のピアノレッスンズ。
自宅教室で指導の傍ら演奏活動を行う。
「自分で奏る喜びをたくさんの人に」をテーマにwebサイト「ピアノ・レッスンズ」を運営。
中高教員免許(音楽)取得。
チャイルドカウンセラー取得。