ここでは「音楽の基礎学習プリント 書いて覚える徹底!!楽典」1〜4をひもといて行きます。
いったいどういったテキストなのでしょうか?
おすすめポイントと詳しい内容をお伝えします。
- 1. ポイント1 基礎的な知識をまんべんなく確認できる問題集
- 2. ポイント2 途中からの使用も可能
- 3. ポイント3 ピアノ演奏だけではなく、様々な音楽に対応
- 4. こんな人にオススメ
- 5. 詳しい内容は?
- 5.1. 対象
- 5.2. 使い方
- 5.3. 各巻の内容
- 5.3.1. 第1巻
- 5.3.2. 第2巻
- 5.3.2.1. 曲想記号と速さを表す基本的な表記
- 5.3.2.2. 楽譜や楽典の言葉
- 5.3.3. 第3巻
- 5.3.3.1. 音楽用語
- 5.3.3.2. 楽譜の表記
- 5.3.3.3. 楽典
- 5.3.3.4. 曲の名称
- 5.3.4. 第4巻
- 5.3.4.1. 音楽用語
- 5.3.4.2. 曲の名称
- 5.3.4.3. 曲の形式と名称
- 5.3.4.4. 楽器の種類
- 5.3.4.5. 演奏形態の種類
- 5.3.4.6. 楽典
- 6. このテキストに足りないことろ
- 7. テキスト概要
ポイント1 基礎的な知識をまんべんなく確認できる問題集
楽譜を読む知識から、音楽の形式、音楽理論など、基礎的なことが確認できる問題集です。
分野別に分類されてはおらず、それぞれの分野がらせん式に少しずつレベルが上がっていくようになっています。
同じ巻の中でも同じ内容の問題が違う形で繰り返し出てきます。
繰り返し解くことで、定着させることができます。
楽典の解説は載っていないので、他のテキストで学んだ後に知識を定着させるために使用すると効果的です。
ポイント2 途中からの使用も可能
必ずしも1から順番に使う必要はなく、必要に応じて途中から使用することも十分可能です。
1巻は初級のピアノテキストで出てくる記号や用語の確認ができます。
2巻以降は、音程や、ドイツ語音名、ソプラノ記号など、ピアノの教材によっては扱われない楽典として学ぶ内容が出てきます。
対象の学年や確認したい内容によって、どの巻を使うのか決めることができます。
ポイント3 ピアノ演奏だけではなく、様々な音楽に対応
4巻では特に広く音楽に関する知識を扱っています。
ピアノの楽譜では見ることがほとんどないハ音記号や、受難曲、序曲など、広く音楽の用語を問われる問題が出てきます。
全巻ともピアノ演奏をする方だけではなく、他の楽器を演奏する方も十分使用できます。
こんな人にオススメ
楽典の知識を問題を解いてさらに定着させたい人
詳しい内容は?
次に詳しい内容を解説します。
著者は池田奈々子さんは「書いて覚えるシリーズ」をたくさん出版されています。
こちらは2007年に出版され全4巻で構成されています。
対象
各巻により対象の学年が異なります。
第1巻 | 小学生低〜高学年 |
第2巻 | 小学生〜中学生全学年 |
第3巻 | 小学生〜中学生全学年 |
第4巻 | 中学生全学年 |
使い方
1枚ずつがはぎ取り式になっていて、テスト感覚で使える問題集になっています。
1日3枚行うことによって、2週間で楽典の基礎知識が身につきます。
各巻の内容
以下に各巻で学ぶ内容をまとめます。
ここに書かれている以外に、全巻を通して音符長さを足し算する問題(例えば、付点四分音符+八分音符=2のようなもの)が載っています。
第1巻
基本的な楽譜のルールと音符の名前、拍子記号、強弱記号、曲想記号が中心です。
ピアノレッスンでは、初級テキストで学ぶ内容と対応しています。
- ドレミの並び
- 線と間の名前
- ト音記号、ヘ音記号
- 四分音符 二分音符 全音符 16分音符 付点二分 休符
- スタッカート、アクセント、テヌート、フェルマータ、タイ、スラー
- D.C. Fine D.S. セーニョ
- 3/4 ・4/4・ 2/4拍子
- ♭、#、ナチュラル
- pp、p、mp、mf、f、ff、sfzクレッシェンド、ディミヌエンド
- rit. リピート accel
- オクターブ記号
第2巻
ここでは第1巻に加えてよく使われる音楽用語が加わります。
曲想記号と速さを表す基本的な表記
solo、tutti、agitato、dolce、con brio、rall.、leggiero、espressivo、simile、legato、elegante、piu mosso、meno mosso amabile、cantabile、scherzando、molt、quasi、assai、sempre、ma、animato、grave、poco
Moderato、Antdante、Allegro、Adagio、Lento、Vivace、Presto、TempoⅠ
楽譜や楽典の言葉
- 三連符
- ダブル♭ ダブル#
- 6/8拍子
- BPM
- ppp、fff
- ドイツ音名、アメリカ音名
- ソプラノ譜表、テノール譜表、アルト譜表、メッゾソプラノ譜表
- 音程
第3巻
ここでは以下のような項目が加わります。
音楽用語
un poco、non troppo、marc.、guisto、brillante、allarg.、grandioso、subito、serioso、perdendosi、dolente、tempo rubato、arioso、string.、misterioso、capriccioso、una corda、tre corda、grandioso、lamentabile、risoluto
楽譜の表記
- 複付点音符
- 5連符、7連符
- トリル、ターン、モルデント、トレモロ、グリッサンド、アルペジオ
楽典
- 強拍、中強拍、弱拍
- 弱起、強起
- 幹音、派生音
- シンコペーション
- 音程(完全形、長短形)
曲の名称
ノクターン、コンチェルト、プレリュード、エチュード、ラプソディ、マーチ、ワルツ、セレナード、ファンタジー、カプリッチョ
夜想曲、協奏曲、前奏曲、練習曲、狂詩曲、行進曲、円舞曲、小夜曲、幻想曲、奇想曲
第4巻
ここでは以下のような項目が加わります。
音楽用語
delizioso、senza、con sentimente、con tenerezza、replica、ter、quater 、pomposo、soave、L'istesso tempo、tempestoso
曲の名称
ヴァリエーション、アンプロンプチュ、シンフォニー、インテルメッゾ、オペラ、レクイエム、フーガ、オーヴァテュア、ディヴェルティメント、バルカロール、パストラル、パッション
(変奏曲、即興曲、交響曲、間奏曲、歌劇、鎮魂曲、遁走曲、序曲、嬉遊曲、舟歌、牧歌、受難曲)
曲の形式と名称
メヌエット、ポロネーズ、ガヴォット、サラバンド、アリア
楽器の種類
金管楽器、木管楽器、弦楽器、擦弦楽器
演奏形態の種類
二重奏、三重奏、四重奏、五重奏
楽典
- 音楽の三要素
- 主音、属音、下属音、導音
- 長音階、短音階
- 五度圏
- 近親調
以上、内容を詳しく見てきました。
このテキストに足りないことろ
問題のみで楽典の解説はありません。
他のテキストで楽典を学んだ後に確認としてこちらを使用することに適しています。
テキスト概要
- 「音楽の基礎学習プリント 書いて覚える徹底!!楽典」1~4
- 池田奈々子著
- 2007年出版
- ドレミ楽譜出版社
- 全4巻
- 各巻42ページ
執筆者
ピアノ講師・ピアノ演奏家のピアノレッスンズ。
自宅教室で指導の傍ら演奏活動を行う。
「自分で奏る喜びをたくさんの人に」をテーマにwebサイト「ピアノ・レッスンズ」を運営。
中高教員免許(音楽)取得。
チャイルドカウンセラー取得。