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今回はレオ・アルファッシー著の「ジャズ・ハノン」を取り上げます。

どのようなテキストなのでしょうか?

前編では内容を詳しく見ていきます。

ジャズ・ハノン

「ジャズ・ハノン」レオ・アルファッシー著

日本で1995年に出版された「ジャズ・ハノン」。アメリカでは1980年に出版されています。

「ハノン」とはピアノのテクニックに焦点を当てた古典的教本「ハノンピアノ教則本」からきています。

英語で書かれている副題は次の通りです。

Authentic,progressive exercise and etudes for the contemporary piano student by Leo Alfassy

レオ・アルファッシーによる現代のピアノ学習者のための本格的で進歩的なエクササイズとエチュード

「ジャズ・ハノン」レオ・アルファッシー著

序文を読むと、著者のレオ・アルファッシーは、専門的な理論書も、テクニック本もどちらも往往にして退屈なものが多いと感じていて、「ジャズ・ピアノの理論と実用の両面をたった一冊の中でわかりやすくまとめたマニュアルのニーズを強く感じて」いたと言います。

そのため、理論の解説と、それを実践するテクニック練習がセットになっています。

構成は大まかに次の通りです。

  • 前半‥コードやスケールなどの基礎的理論とそれに沿った練習曲
  • 後半‥様々なジャンルやスタイルの練習曲

それぞれの項目を詳細に見ていきます。

ここで挙げたタイトルは、よりわかりやすくまとめるために実際の目次のタイトルとは異なる場合があります。

前半‥基礎理論とそれに沿った練習曲

ジャズ・ハーモニーの基礎

まずはじめに音程、三和音、7thコードの解説があります。ここでは練習曲がありません。

7thコードと6thコード

続いて5曲の7thコードと6thコードの練習曲があります。

ここでは、ジャズでよく使われる3つの基礎的なリズムを練習しします

  • 8分音符
  • 8分音符の3連符
  • 16分音符

7thコードの省略形

左手で省略された7thコードを弾く練習曲が2曲

ウォーキング・ベース

コードの構成音を「歩くように」上がったり下がったりするベースラインの練習曲を2曲。

転回形

これまでの項目では和音の基本形を扱っているが、ここでは構成音の順番を入れ替えた「転回形」の練習曲を2曲。

五度圏

五度圏の解説と、ジャズでよく出てくる五度圏を時計と反対周りの順番で用いられ練習曲を1曲。

半音の変化

表情豊かなメロディを作る上で大きな役割を果たしているという♭5、#5、♭9、sus4などの解説とその練習曲1つ。

9thコード

7thまでは西洋音楽の基礎的なハーモニー構造で、さらに「バラエティに富んだカラフルで複雑なハーモニーを得るため」の9thコードについての解説と、練習曲1曲。

11thコードと13thコード

9thコードにさらに音を重ねた11thと13thの解説と、複雑になりプレイしにくく、不協和音になることが多いので、それを避けてクリアな響きにするために、重要じゃない音を省いた形の練習曲が1曲。

代理コード

共通する2つの音を持った3和音は代理をつとめることができる。代理コードを使った練習曲1曲。

トゥ・ファイブ進行

17世紀以降よく使われるⅡ-Ⅴ-Ⅰ進行。それに9thや11th、13thを取り入れて洗練されたものにしたパターンをメジャーで6パターン、マイナーで3パターン示される。これを全ての調(キー)に移調して練習する。

加えてそれを用いた練習曲が1曲。

そのほかのハーモニックパターン(ダイアトニック・パターンとクロマティック・パターン)

トゥ・ファイブ進行の他によく用いられるパターンの解説とそれを用いた練習曲1曲。

スケールとモード

モダンジャズのミュージシャンが探求した珍しいスケールやモードのうち次の3つについての解説とそれらを織り交ぜた練習曲1曲。

  • ホール・トーン・スケール
  • ペンタ・トニック・スケール
  • ブルース・スケール

後半‥様々なジャンルやスタイルの練習曲

スウィング・ピアノ・スタイル1(ストライド)

1930~40年代に花開いとスウィングジャズのスタイルとして、ストライド奏法の解説と左手のみの練習曲1曲。

スウィング・ピアノ・スタイル2(ベース10th奏法)

スウィングジャズのもう一つのスタイルとして左手で10th離れた音を弾く奏法の解説と、左手のみの練習曲1曲、それを用いた両手の曲を1曲。

ビバップ・ピアノ・スタイル

1940年代半ば以降の革命的ムーブメントであるビバップの重要な特徴に触れ、それに沿った練習曲を1曲。

ブロック・コード・ピアノ・スタイル

1940年代後半のに確立されたメロディラインを単音で追わずにブロック・コード(和音のかたまり)にして弾く奏法の解説と練習曲を1曲。

モダン・ヴォイシング

コードの構成音を省き目新しい響きを作り上げるヴォイシングについての解説と、CメジャーCマイナーのⅠ・Ⅱ・Ⅴのコードを様々なヴォイシングで弾く練習。

以上、テキストの内容を詳しく見てきました。

後編↓では、テキストのポイントを紹介します。

ジャズに興味を持った人へ。「ジャズ・ハノン」Leo Alfassy著*後編・ポイント紹介*

この記事はアフィリエイト広告を利用しています。今回はレオ・アルファッシー著の「ジャズ・ハノン」を取り上げます。 どのようなテキストなのでしょうか? 後編では実際…

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