ここでは「NEWピアノスタディ ワークブック」を紐解いていきます。
どういったワークブックなのでしょうか?
詳しく見ていきます!
- 1. ポイント1:わかりやすいイラストと図で、教科書のような役割も
- 2. ポイント2:クイズなどが楽しい
- 3. ポイント3:書くだけではなく弾く課題も
- 4. ポイント4:作曲家や曲の名前について解説がある
- 5. ポイント6:単体でも使える
- 6. このワークブックに足りたいこと
- 7. こんな人におすすめ
- 8. 「NEWピアノスタディ ワークブック」1〜7
- 8.1. 全巻に共通している内容
- 8.1.1. 目的は?
- 8.1.2. 新しく覚える言葉や記号の説明
- 8.1.3. 書き込んだり弾きながら行う課題
- 8.2. NEWピアノスタディ ワークブック」1
- 8.3. NEWピアノスタディ ワークブック」2
- 8.4. NEWピアノスタディ ワークブック」3
- 8.5. NEWピアノスタディ ワークブック」4
- 8.6. NEWピアノスタディ ワークブック」5
- 8.7. NEWピアノスタディ ワークブック」6
- 8.8. NEWピアノスタディ ワークブック」7
- 8.8.1. 教本概要
ポイント1:わかりやすいイラストと図で、教科書のような役割も
巻頭にある「はじめに」を見てみると、「レパートリー」の各楽曲に出てきた新しい内容を楽しく学ぶことがこのワークブックの目的です。
ドリルのように繰り返して定着を狙うことよりも、新しく学ぶことが目的です。
そのため新しく学ぶ事柄がイラストや図でわかりやすく解説してあります。
わからないことがあったら見返して確認することができるような教科書的な役割も果たしています。
ワークブックの後半には全巻共通して「この本でならったこと」と題して、新しい学びがまとめられているのも、とても便利です。
ポイント2:クイズなどが楽しい
新しいことを学ぶ際により理解を深めるために、クイズや、穴埋め問題があります。
単調な繰り返し作業はありませんが、楽しみながら理解を深め定着を狙う課題があります。
ポイント3:書くだけではなく弾く課題も
書いたり読んだりするだけではなく、実際に弾く課題もあります。
音階、和音、「レパートリー」で弾く曲の新しいテクニックは、こちらのワークブックで学びます。
「レパートリー」は曲集として完結しているので、テクニックや基礎の練習はこちらで補います。
ワークブックというと、書いて覚えることがまとめられているという印象がありますが、この「NEWピアノスタディ ワークブック」はテクニックを含めた「曲を弾くために必要なこと」がまとめられています。
ポイント4:作曲家や曲の名前について解説がある
曲を弾くために必要なこととして、作曲家や、曲の名前についても学びます。
作曲家については第4巻以降、3〜4人の作曲家について取り上げます。
曲の名前とは、メヌエットやマズルカなど、リズムや拍子、スタイルがそのまま曲の名前になっているものについて学びます。
こちらも第4巻以降、2〜4の曲の名前について取り上げます。
楽譜を読む知識を身につけるだけではなく、作曲家や名前に含まれた意味や背景を知ることで、より良い演奏につなげていくことができます。
ポイント6:単体でも使える
「NEWピアノスタディ レパートリー」の併用テキストではありますが、ワークブック単体でも使うことができます。
「ドリル」というタイトルのレパートリーの曲と対応しているテクニックの練習曲の部分は扱うことは難しいですが、それ以外の部分は音楽の言葉や記号について、楽しく学ぶことには最適です。
解説と書き込みの部分がバランスよく並んでいるので、ワークブックのみで学ぶこともできます。
このワークブックに足りたいこと
- ドリルのように音符を繰り返し書いて覚えるという要素は少ない
- 調については調号2つまで、と少なめの扱い。24調あるうちの10調のみ。
- 音程については触れていない。
こんな人におすすめ
- 「NEWピアノスタディ レパートリー」を使っている方
- 作曲家や曲の名前について詳しく知りながら、曲を弾いて行きたい方
- 音楽の言葉について、楽しみながら学びたい方
- 曲にまつわることを楽しみながら学びたい方
「NEWピアノスタディ ワークブック」1〜7
こちらは「NEWピアノスタディ レパートリー」のカリキュラムに沿って作られたワークブックです。
「NEWピアノスタディ レパートリー」についてはこちら↓で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
「NEWピアノスタディ レパートリー」はタイトル通り曲集で、解説がほとんどありません。
その分、ワークブックに詰まっているのではないかと思います!
それぞれの巻を順番に見ていきます。
全巻に共通している内容
目的は?
巻頭にある「はじめに」に目的が書かれています。
それによると『「レパートリー」の各楽曲に出てきた新しい内容を、先生や保護者の方と一緒に楽しく学ぶことができる。』とあります。
新しい内容を学ぶことが、ワークブックの目的です。
このワークブックは、新しく覚える言葉や記号の説明と、実際に書き込んだり弾きながら行う課題の2つで構成されています。
かわいらしいイラストと、大きな表や図が使われ、わかりやすく親しみやすいデザインです。
新しく覚える言葉や記号の説明
対応するレパートリーで登場する新しい音符と楽譜のルールを覚えます。
その他にも以下の音楽の基礎知識を学びます。
- 調号2つまでの長調と短調のスケールと和音
- 速さを表す記号
- 曲想を表す記号
- 代表的な作曲家(第4巻以降)
- 曲の名前について(第4巻以降)
書き込んだり弾きながら行う課題
全巻で共通している課題は、以下の通りです。
- リズム遊び
- 曲(付属CD)に合わせてリズムを打つ
- 対応した「レパートリー」の曲に沿った短い練習曲
- 音楽記号の間違え探し
- 音楽記号や言葉のクイズ
- スケール練習、和音練習(第2巻以降)
- 曲の作り大研究(曲の分析)(第4巻以降)
クイズや迷路、穴埋めなどゲーム感覚で遊びながら大切な用語を覚える課題があります。
NEWピアノスタディ ワークブック」1
新しく学ぶことは以下の通りです。
- せんとかんの音符の書き方
- ト音記号とヘ音記号の書き方
- ト音記号のド〜ソの音符
- 四分音符、二分音符、付点二分音符、全音符、四分休符、二分休符、全休符
- 4/4、2/4、3/4、2/2拍子
- ヘ音記号のど〜その音符
- スラー、スタッカート、タイ
- p、mp、mf、f、クレッシェンド、デクレシェンド
- リピート記号
- ハ長調の音階
- ト音記号ヘ音記号のソラシドレ
- ト長調の音階
- いろいろな高さのドレミファソラシド
- #、♭
共通の課題に加えて行うのは以下の通りです。
- 先生に何の音を弾いたか当ててもらうクイズ
NEWピアノスタディ ワークブック」2
新しく学ぶことは以下の通りです。
- ト音記号ヘ音記号のファソラシド
- へ長調
- ダ・カーポ アル フィーネ
- 八分音符
- ハ長調の和音
- ナチュラル
- 加線
- イ短調の音階
- オクターブ記号
- 付点四分音符
- へ長調の和音
- 全休符、二分休符、四分休符を書こう
共通の課題に加えて行うのは以下の通りです。
ここで初めて1オクターブのスケールを片手で弾きます。
- 歌でおいかけっこ
- 先生になんの音か当ててもらおう
- 5音のスケール練習(ハ長調、ト長調、へ長調、イ短調)
- 片手の1オクターブのスケール練習(ハ長調・ト長調)
- カデンツの練習(ハ長調・ト長調・へ長調・イ短調のⅠ・Ⅴ7)
NEWピアノスタディ ワークブック」3
新しく学ぶことは以下の通りです
- 速度記号6つ
- ニ短調の音階
- ニ短調の和音
- rit、フェルマータ、アテンポ
- アクセント、テヌート
- 調号を書こう
- 五線の名前
- アウフタクト
- pp、ff
共通の課題に加えて行うのは以下の通りです。
- 色々な高さで書いてみよう(オクターブを変えて楽譜をかく)
- 色々な音階を色々な音符で書こう(棒の向き)
- 和音を弾いて先生に当ててもらおう
- 5音のスケール練習(ニ短調)
- 片手の1オクターブのスケール練習(へ長調、イ短調)
- 両手の1オクターブのスケール練習(ハ長調・ト長調)
- カデンツの練習(ハ長調・へ長調・ト長調のⅠ・Ⅳ・Ⅴ7、ニ短調のⅠ・Ⅴ7)
NEWピアノスタディ ワークブック」4
新しく学ぶことは以下の通りです。
- 速度記号(vivace)
- 曲想や速さの変化を表す記号(dolce、tranquillo、rallentando、espressivo、semplice、など)
- 見やすい楽譜クイズ
- 6/8拍子
- 付点八分音符と16分音符
- レガート
- アクセントとテヌート
- アクセントとスタッカート
- 転調
- 曲の名前について(メヌエット・ガボット・プレリュード・マズルカ)
- 代表的な作曲家とレパートリー(テレマン・ヘンデル・ベートーベン)
- ホ短調の音階
- ロ短調の音階
共通の課題に加えて行うのは以下の通りです。
ここで初めて「曲の作り大研究」と題して、分析を行います。
- 曲の作り大研究
- 両手の1オクターブのスケール練習(ホ短調・ロ短調)
- 両手の2オクターブのスケール練習(ハ長調・ト長調)
- カデンツの練習(ニ短調のⅠ・Ⅳ・Ⅴ7)
NEWピアノスタディ ワークブック」5
新しく学ぶことは以下の通りです。
- 曲想や、速さの変化を表す記号
- 8/3拍子
- ppp、fff
- 奏法を表す記号
- ペダルの記号
- 装飾音
- 転調
- 曲の名前について(ミュゼット・スケルツォ・ワルツ)
- 代表的な作曲家とレパートリー(リュリ・ハイドン・フォスター)
- ニ長調の音階
共通の課題に加えて行うのは以下の通りです。
- 曲の作り研究
- 両手の1オクターブのスケール練習(ニ長調)
- 両手の2オクターブのスケール練習(イ短調・へ長調)
- カデンツの練習(ニ長調のⅠ・Ⅳ・Ⅴ7)
NEWピアノスタディ ワークブック」6
新しく学ぶことは以下の通りです。
- 曲想や、速さの変化を表す記号
- sf
- 三連符
- 16分音符
- 32分音符
- 装飾音(モルデント、前打音)
- 曲の名前について(アラベスク・ロマンス・アレグレット スケルツァンド)
- 代表的な作曲家とレパートリー(スカルラッティ・モーツァルト・ツェルニー・ブルグミュラー)
- ト短調の音階
共通の課題に加えて行うのは以下の通りです。
ここではじめて和音をお手本を見て書いて弾くという課題が出てきます。
- 転調
- 曲の間違え探し
- 伴奏を書いてみよう
- 曲の作り大研究
- 和音を書こう
- 両手の1オクターブのスケール練習(ト短調)
- 両手の2オクターブのスケール練習(ニ短調・ホ短調)
- カデンツの練習(ホ短調のⅠ・Ⅳ・Ⅴ7)
NEWピアノスタディ ワークブック」7
新しく学ぶことは以下の通りです。
- 曲想や、速さの変化を表す記号
- 複付点四分音符と16分音符
- fz、fp
- 装飾音(プラルトリラー、モルデント)
- 曲の名前について(エコセーズ・ポルカ・アレグレット スケルツァンド)
- 代表的な作曲家とレパートリー(シューマン・チャイコフスキー・グリンカ・ドリープ)
共通の課題に加えて行うのは以下の通りです。
- 転調
- 和音を書こう
- 曲の作り大研究
- 両手の2オクターブのスケール練習(ニ長調・変ロ長調・ロ短調)
- カデンツの練習(ロ短調のⅠ・Ⅳ・Ⅴ7)
以上、各巻の内容を見てきました。
教本概要
- 「NEWピアノスタディ ワークブック」1〜7
- ヤマハミュージックメディア
- 2007年出版
- 編著者:ヤマハ音楽振興会
- レベル:導入〜中級程度
楽しいピアノライフを!
執筆者
ピアノ講師・ピアノ演奏家のピアノレッスンズ。
自宅教室で指導の傍ら演奏活動を行う。
「自分で奏る喜びをたくさんの人に」をテーマにwebサイト「ピアノ・レッスンズ」を運営。
中高教員免許(音楽)取得。
チャイルドカウンセラー取得。
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