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多くのお子さんがつまずきやすいのが「新しい曲の練習」です。

「弾けるようになったら楽しいけど、それまでの練習が辛い」これはお子さんからよく聞く言葉です。

「弾けるところばかり練習して新しいところを全然練習しようとしない。」保護者の方からはよくこんな相談を受けます。

感性を育ててほしいと思ってピアノ教室の門を叩いたものの、できないと泣いて大騒ぎする、全然自宅で練習しなかったり、投げやりに練習している姿を見るとこれが本当に子供のためになってるのだろうか?と感じることはありませんか?

そんな迷える親御さんのために、ヒントとなることをまとめました!

音楽は感性を育てて、豊かな心を育んでくれます。でも確かに簡単な習い事でもありません。だからこそ得るものが大きいはずです。音楽を通してお子さんと寄り添い、心を通じ合わせることができる最高の習い事です。

ぜひ、声かけや練習を工夫して、お子さんの豊かな心を育てて先行きの見えない時代を強く生き抜く力を養ってあげてください!

子供が新しい曲の練習が泣くほど辛い理由

新しい曲が辛い理由は大きく分けて2つあります。

できないことを直視しなければならず、自分の力のなさと直面する

同じことを繰り返すことが大人が思うよりハードルが高い

自分ができないことを直視することは辛いことです。大人でもそうですよね。

「できる」ということを感じていたいものです。

新しい曲を練習するときはいつも「できない」ことからスタートします。

できるようになることを少しずつ増やしていくことが上達ですから、当たり前のことですが、このことが小さな子どもにとっては受け入れ難いこと。

もう一つ子供が嫌いなことに「同じことを繰り返す」ということがあります。

「できないこと」を「繰り返す」というのがまさにピアノの練習のはじめの段階です。

この先に感性が開ける音楽があるのに、ここでつまづいてしまってやめてしまってはもったいないですよね。

ですのでここで難しさを感じるお子さんには、練習やレッスンの工夫で乗り越えてもらいたいです。

新しい曲の練習で取り入れる工夫

新しい曲を練習する段階別に見ていきます。まず練習を始める時です。

短く区切る

新しい曲が辛いときは、先生に言われた範囲よりも短く区切って練習することをお勧めします。

譜読みがゆっくりの子の場合は、4小節、2小節、時には1小節に区切ってもいいと思います。

「今日は2小節を10回練習しようね」という形で、短く区切りましょう。

練習のハードルを下げるのは「細分化」です。片手ずつ練習する、短く区切るなど、曲を小さく分解して、スモールステップで取り組みます。

新しい曲が辛いときは、ピアノの道を進むための心を養っている段階でもあります。

たくさん難しいことを習得しようと欲張らずに、少しずつピアノ習得のためのスタイルを身につけていく段階だと心えて、急がば回れの気持ちで練習に寄り添いましょう。

達成感を感じられるようにする

たとえスムーズにできなかったとしても練習した事実を見える化して達成感を毎回感じることが重要です。弾けるまで練習するということが理想ではありますが、宿題や他の習い事、学童などと並行してピアノを習っている子にとって、現実的ではない場合もあります。

ピアノの練習は1日でできるようになる必要はありません。できないままに今日の練習が終わるということがあります。そうすると、モヤモヤとした「できなかった」というネガティブな気持ちが残ってしまいます。

だからこそ完成度ではない達成感を感じることが大切です。

具体的には回数と時間です。

新しい部分を10回練習した。15分練習した。など、目に見える形で達成感を味わうことが大切です。

声かけでポジティブな気持ちで練習を締めくくる

繰り返し練習をすることは大人が思うよりも子どもにとっては心理的な負担がかかることを理解し、頑張りをたたえましょう。

ここで注意が必要なのは、「繰り返し練習=辛いこと」と植えつけないことです。

親や大人がそのように決めつけてしまうと、まだ判断が曖昧な子供は親と同じような価値観を持ちます。「繰り返し練習は辛い」と植えつけられてしまいます。それが「ピアノは辛い」ということに繋がってしまう危険があります。

そうではなく「繰り返し練習が辛いと感じた心」を認め、それに立ち向かった事実に拍手を送りましょう!

「あなたは辛いと感じていたものに立ち向かった」という子供の感情を軸として寄り添うように話すといいでしょう。

大袈裟なくらいに讃えましょう!

物語をつける

幼児や低学年のお子さんは自分の世界を作り上げるのがとても上手です。

お気に入りのぬいぐるみやキャラクターがいる子は、ピアノのそばに応援団として集めるのも効果的です。

「みんなが応援してるよ!」

「〇〇ちゃんのピアノをみんな楽しみにしてるよ!」

「ピアノ聴きたいって!」

と励ましてあげるようにすると頑張ろうと力が湧いてきます。

泣き出してしまったときは?

それでも泣き出してしまったときは、大人はあくまで冷静に対処します。

大人が思うよりも「できないことに取り組むことは辛いんだ」ということを心に留めておきましょう。

「新しい曲を弾くときは泣きたくなるんだね」

「できないと悔しいよね」

「それでもピアノに向かってかっこいいよ。」

「今日も1歩「できる」に近づいたよ。」

大切なことは気持ちに寄り添い、ポジティブにな言葉をかけることです。

やってはいけないこと

これまで見てきたように新しい曲を練習する時にうまくいかずに泣き出してしまうのは、子供としては当然のこととも言えます。

ピアノが嫌で泣いているわけではないのです。

語彙力の未熟な子どもは「ピアノいや!」というかもしれません。

でも解像度を上げればピアノの、新しい曲の、できないことが嫌なのです。

その子どもに対して「嫌ならピアノをやめなさい!」と感情的にいうのは絶対に禁物です。

「できないことに直面した時にも投げ出さずに取り組む」という姿勢を身につける練習でもあります。

泣いてしまうというその豊かな感情表現は音楽につながればきっと花が咲くはずです。

ピアノの練習は親にとっても子どもにとっても難しいいものですが、それだけ見返りもあるものです。

素敵な音楽体験をできるように応援しています!

執筆者

プロフィールイラスト
Kinako

ピアノ講師・ピアノ演奏家のピアノレッスンズ。
自宅教室で指導の傍ら演奏活動を行う。
「自分で奏る喜びをたくさんの人に」をテーマにwebサイト「ピアノ・レッスンズ」を運営。

中高教員免許(音楽)取得。
チャイルドカウンセラー取得。

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