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日本ではピアノのテクニック練習と言えばハノンが有名です。

ハノンとほぼ同世代のピアノテクニック研究家でルイ・プレディもピアノテクニックのためのとても優れた教本をかいています。

「プレディピアノ教本」として全音楽譜出版から出ています。

この「プレディピアノ教本」には、冒頭に著者プレディによるピアノの練習方法が書かれていて、ピアノ学習者や指導者に参考になる記述が多数あります。

今回はその中から効果的な練習方法をまとめてご紹介します。

テキストの詳細は下の記事にまとめていますので、よかったらご覧ください。

プレディーピアノ教本

この記事はアフィリエイト広告を利用しています。今回はテクニック教本の「プレディーピアノ教本」を紐解いていきます。 ハノンに比べてあまり耳にする機会がないこちらの…

参考にしたのは、全音楽譜出版の「プレディピアノ教本」とシャーマー社「Plaidy : Technische Studien für das Pianofortespiel」です。

プレディピアノ教本

はじめての曲の効果的な練習方法

  • できるだけゆっくり何度も演奏する
  • 自分に合った指づかいをみつける
  • 特に難しい部分を繰り返し練習する
  • 全体をゆっくりと、着実に正確なテンポで練習する
  • 表現に注目して何度も練習する
  • 指示されたテンポで、指示された全ての記号をしっかり守って演奏する

新しく練習する曲はこの6つ段階を経て完成させていきます。

なんとなく演奏を繰り返すのではなく、今自分がどの段階にいるのか意識しながら練習することが、計画的な練習方法です。

それぞれについて解説します。

ゆっくり何度も演奏する

まずはじめにできる限りゆっくり演奏して、曲の大まかな内容をつかみ難しいところを探し出します。

難しいと感じたところに鉛筆や付箋で印をつけておくとこの後の練習に便利です。

自分に合った指使いをみつける

正確でしっかりとしたタッチで演奏できる指使いを探します。

この時もできる限りゆっくり演奏します。

難しい部分を繰り返し練習する

最初の練習で見つけた難しい部分をここで練習します。

難しい部分を練習するときのポイントは2つあります。

  • 声に出して拍を数えながら弾く
  • 拍を強く感じてアクセントをつけて練習をする

拍子を声に出して練習することで、リズムを正確に感じることができます。

また声に出して数えながら演奏することは、指のバランスのいい発達につながると言います。

ただし機械的な訓練にならないために考えなしの習慣にしてしまわないように、注意が必要です。

思い通りに弾けるようになるまで、難しい部分を繰り返し練習します。

そして、その部分が弾けるようになったら前後の小節も一緒に練習します。

全体をゆっくりと、着実に正確なテンポで練習する

練習の時に多くの人に起こる悪い習慣は「速いぞんざいな練習」をしてしまうことです。

急いでしまうということは、とてもよく起こりやすいので注意深く取り除かなければなりません。

速く練習することは時間の無駄だといいます。

ゆっくりと、着実に、正確に練習をします。

メトロノームを使用することもおすすめです。

表現に注目して練習する

この段階では、メトロノームや正確さへの注意力ではなく、表現へ意識を向けます。

指示されたテンポで、全ての表現記号の指示を守って演奏する

最後の段階ではテンポを作曲者の指示したものにします。

作曲者が支持した表現記号を全て守ってパフォーマンスし、曲が完成します。

効果がある練習方法

  • 毎日、練習を欠かさないこと
  • 目標を立てて、順序よく実感を分けて練習すること
「プレディ ピアノ教本」全音楽譜出版p8

この2つが最も大切なことだと言います。

練習時間は、専門に勉強する人は最低でも4時間、趣味で演奏する人は少なくても1時間必要です。

練習プログラム

毎日の練習は次の3つのプログラムが必要だといいます。

  • 指の訓練
  • エチュード曲やソナタなどテクニックが勉強目的でないもの
  • 初見演奏

初心者は特に❶指の訓練に時間を使うことが重要です。

ここで使うのがハノンやプレディの教本です。

またすでに学び終えた曲を時々演奏して進歩を確認することもいいと言います。

❸初見演奏について次に解説します。

初見演奏の練習方法

初見演奏とは、初めて見る曲を演奏することです。

初見演奏のためには難しいと感じるテクニックがない曲を選びます。

初見の練習では弾き始めたら最後まで止まらずに通して演奏します。

間違えたとしてもとまったり、弾き直すことなく進みます。

間違えなく弾けるテンポで、さらに指示されている速さからかけ離れてしまわないようなテンポで弾きます。

この方法で数回弾いたら、初見練習としてのこの曲は終わりにして、別の曲にします。

この練習を繰り返していくことで、曲を素早く読むテクニックを身につけることができます。

楽典や和声の勉強は初見のためにも非常に役に立ちます。

初見の練習としてこちら↓のテキストがあります。

以上プレディによる効果的な練習をご紹介しました。

気になった方はぜひプレディピアノ教本を手に取ってみてください!

プレディピアノ教本 概要

  • プレディピアノ教本
  • 著者:ルイ・プレディ
  • 出版:全音楽譜出版1975年出版
  • 訳註:平尾妙子

楽しいピアノライフを!

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執筆者

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Kinako

ピアノ講師・ピアノ演奏家のピアノレッスンズ。
自宅教室で指導の傍ら演奏活動を行う。
「自分で奏る喜びをたくさんの人に」をテーマにwebサイト「ピアノ・レッスンズ」を運営。

中高教員免許(音楽)取得。
チャイルドカウンセラー取得。

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