ピアノ教室や音楽教室では、2、3歳の小さなお子さまから始めるような広告がたくさん見られます。
音感を養うには小さいうちから始めるのがいいというのもよく聞きます。
周りのお友達がピアノをはじめたと聞くと、うちも始めたほうがいいのかなと焦る気持ちもありますよね。
実際ピアノはいつから始めるのがいいのでしょうか?
私の考えは、
本人が興味を持ってから
です。
今回はその理由をお伝えします!
興味があるものを伸ばすのが一番効率がいい
ピアノの実力は、能力差ではなく、興味の差ではないかと常々感じています。
どんなに学習能力や音感能力が高くても、興味がないものは伸びません。
ピアノは練習量がものをいうからです。
器用なタイプで音感も優れている子で、はじめのうちに大人が驚くほどすらすら進んだとしても、興味が薄いと練習に身が入らず伸び悩みます。
反対に、不器用で音感も突出しているわけではないけれども、音楽やピアノに興味がると練習が自然とできるようになりぐんぐん伸びていきます。
結果として興味があるものに時間とお金を使うことが最も効率的です。
興味がないものはモチベーションが上がらない
ピアノを続ける時に大事なことは、絶対音感でも器用さでもなく、モチベーションです。
モチベーションを語るときに最も大事になることが「本人の意思ではじめたか」どうかです。
その根本がないと、壁にぶつかったときに越えるのが難しくなります。
私は音大で、どんなにレベルが高い演奏をしている人でも、「子供の頃に親に強制的にはじめさせられた」ということをコンプレックスのようにネガティブに話す友人が何人もいました。
小学生からはじめてもまったく遅くありません。
本人の意思の前に始めると、後々継続が難しくなってしまいます。
興味が湧く前だと自宅練習で苦労する
ピアノが他の習い事と違うところは、自宅で練習をしなければならないところです。
ここが多くの親が苦労するところではないでしょうか。
興味がないと学校の宿題に加えて、ピアノの練習という苦行が加わってしまうことになります。
それでもコツコツと続けていれば、必ず身につきピアノを弾きこなす日が来るはずですが、
それを感じられるまでに、さまざまなバトルが繰り広げられるところをたくさん見てきました。
特に最近では、昔に比べてつまらないと感じることへの自己主張が強い子が多いと感じます。
即座に感じられる楽しい誘惑に比べて、結果がなかなか見えないピアノを興味もないのに練習することができる子は多くありません。
よほど怖い先生か親に従うしか方法がなくなってしまいます。
興味には個人差がある
当たり前の話ですが、興味があるものは一人一人違います。
小さい子は大人からすると真っ白なキャンパスのように見えますが、それぞれに個性があり興味があるものも違います。
興味の度合いも違えば、興味を持つタイミングも違います。
小さいうちからピアノに興味を示す子もいれば、成長していき次第に興味が湧くこともあります。
お子さんの様子をよく見守って、興味が湧いてきたと感じた時がその子のタイミングです。
絶対音感はなくてもいい
絶対音感を身につけるなら5歳までがいいと言います。
絶対音感は音楽をするときに必要なものではありません。
音楽で大切なのは相対音感です。
相対音感は何歳からでも身につけることができます。
慌てて年齢にこだわってはじめる必要はありません。
以上の理由から、ピアノは本人が興味を持ってからはじめることをおすすめします!
最後までお読みいただきありがとうございました!
執筆者
ピアノ講師・ピアノ演奏家のピアノレッスンズ。
自宅教室で指導の傍ら演奏活動を行う。
「自分で奏る喜びをたくさんの人に」をテーマにwebサイト「ピアノ・レッスンズ」を運営。
中高教員免許(音楽)取得。
チャイルドカウンセラー取得。
“【子ども】ピアノをはじめるタイミングはいつがいい?【レッスン】” に対して1件のコメントがあります。
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