子どもがピアノ教室に通うけれど、ピアノがないとだめ?そういう質問をよく受けます。
今回はそんな質問にお答えしていきます!
ピアノを買わないでピアノをはじめるとどんなデメリットがある?
レッスンの復習ができないので、テクニックや知識の定着が遅くなります。
また自宅での復習予習を含めたピアノ練習の習慣がつきづらくなります。
ただしリトミック中心の教室の場合はピアノが必要ないこともありますので、先生にご確認ください。
幼児の頃にピアノ教室に通うと、はじめのうちは歌ったり体操をしたり、カードを使ったり、遊びながら学ぶことが多いですよね。
ピアノに触ったと思っても1、2音だけ弾くなど、曲らしくないものであることもあります。
そんな様子を見て、まだピアノはいらないかしらと考えることもあると思います。
ピアノ教室に通い始めたら何らかの鍵盤楽器を用意することをおすすめします。
ピアノ教室で習うことは復習や練習をして定着させていくことが理想的です。週1回のレッスンで学んだことを家に持ち帰り復習・練習することで上達していきます。せっかくレッスンで学んでも、1週間後には記憶が薄れてしまいます。
どんなに簡単なことをやっているように見えたとしても復習することで確実に定着して前進していきます。
またはじめのうちから復習や練習の習慣をつけていると、自宅練習がスムーズです。
ピアノ教室でやることが難しくなってから自宅練習を習慣づけるのは至難の技です。ラクにできることから練習の習慣づけておくといいですね。
※ただし、リトミック中心のレッスンの場合、先生や教室によっては自宅での復習を必要ないとされている方もいらっしゃいます。リトミックとは体を動かしながら音楽に必要なリズム感や音感を養うレッスンです。ピアノ教室であっても小さなお子様にはリトミック中心にされる方もいらっしゃいますので、先生に確認することをおすすめします。
気軽に手に入るアプリやピアノのおもちゃで進めてはだめ?
ピアノのアプリやおもちゃでは、遊びの延長で使うことができ、鍵盤の場所を覚えることや簡単な指の練習をすることができとても便利です。
ですが、ピアノ教室で大切にされる基礎の1つである手や指の形が、重みのないアプリやおもちゃでは定着しづらくなります。
アプリやおもちゃでは、お子さまが普段の遊びから抵抗なくピアノと触れ合うことができるのでとても便利です。ピアノの前に座るということなく、くつろぎながら触れることができることも楽器との距離を縮めてくれます。
デメリットとしては、本物のピアノと鍵盤の幅や重さの違いがあります。また、本物のピアノは弾き方によって音色が変わります。大きい音、小さい音の違いだけではなく、強い音、弱々しい音、怖い音、明るい音、など曲に合わせて音色を変えて楽しむこともピアノの楽しみ方の1つです。
ピアノの楽しさを伝えるレッスンでは、そう言った音色の変化で遊びながら身につけることを早いうちから取り入れます。
そう言った場合、アプリやおもちゃでは音色の違いを感じられず十分ではなくなります。
アプリやおもちゃの良いところを利用しつつ、生のピアノや、電子ピアノで練習できる環境が理想的です。
いずれ買わないといけないのはわかるけど・・・それはいつ?
両手の演奏が始まったら少なくとも電子ピアノ以上を購入することをおすすめします。
テキストによっては左右両方とも同等に使い始めるテキストもありますが、両手を別々に演奏するようになったら少なくとも電子ピアノを用意することをおすすめします。
アプリやおもちゃと電子ピアノの違いは、鍵盤がピアノを模していてタッチに重みがあること、音色の豊かさがあること、音域がピアノと同じで88の鍵盤があることなどです。
表現力の幅が広がり、楽しみ方もアプリやおもちゃよりも広がります。
もし買うとしたらどんな楽器がいいの?
グランドピアノ>アップライトピアノ>電子ピアノの順番でおすすめです。
グランドピアノとは、音楽室やコンサートホールにおいてあるテーブルのような形のピアノです。楽器の王様とも言われる表現力豊かなもので、最も理想的なものです。ですが、グランドピアノは置く場所や、お値段、音量の面でも条件がかなり厳しくなります。
次におすすめはアップライトピアノです。グランドピアノを家庭用に縦型にしたものです。グランドピアノほど場所を取らず、お値段もグランドピアノほど張らないものもあります。実際に弦が張ってあり鍵盤の重さも表現力も豊かです。アップライトピアノのデメリットは、消音ができないこと、上級テクニックになるとグランドピアノの方がやりやすい、などがあります。
生のピアノを置くことが難しい方におすすめなのが電子ピアノです。電子ピアノとはピアノを模した電源があるピアノのことです。電子鍵盤楽器の中でも、88鍵盤あり、鍵盤の重さや音色をピアノに似せているものを電子ピアノといいます。電子ピアノのメリットは、音量の調節ができること、ヘッドホンを使えること、価格帯に幅があることなどです。
ピアノを習うときの心構えをこちらに紹介していますのであわせてご覧ください。
執筆者
ピアノ講師・ピアノ演奏家のピアノレッスンズ。
自宅教室で指導の傍ら演奏活動を行う。
「自分で奏る喜びをたくさんの人に」をテーマにwebサイト「ピアノ・レッスンズ」を運営。
中高教員免許(音楽)取得。
チャイルドカウンセラー取得。
“ピアノを習いはじめるときにピアノがないとダメ?” に対して1件のコメントがあります。
コメントは受け付けていません。