今回は「NEWピアノスタディ ワークブック」を取り上げて紐解いていきます。
後編の今回は、このワークブックのポイントを紹介します!
前編では、各巻の内容を詳しく見ていきましたので、こちら↓も併せてご覧ください。

ポイント1:かわいいイラストと見やすい図で、教科書のような役割も
巻頭にある「はじめに」を見てみると、「レパートリー」の各楽曲に出てきた新しい内容を楽しく学ぶことがこのワークブックの目的です。
ドリルや、練習帳のように、繰り返して定着を狙うことよりも、新しく学ぶことが目的とされています。
そのため新しく学ぶ事柄がイラストや図でわかりやすく解説してあります。
わからないことがあったら見返して確認することができるような教科書的な役割も果たしています。
ワークブックの後半には全巻共通して「この本でならったこと」と題して、新しい学びがまとめられているのも、とても便利です。
ポイント2:クイズなどで楽しみながら音楽の言葉や記号に親しめる
新しいことを学ぶ際により理解を深めるために、クイズや、穴埋め問題があります。
単調な繰り返し作業はありませんが、楽しみながら理解を深め定着を狙う課題があります。
ポイント3:書くだけではなく弾く課題も
書いたり読んだりするだけではなく、実際に弾く課題もあります。
音階、和音、「レパートリー」で弾く曲の新しいテクニックは、こちらのワークブックで学びます。
「レパートリー」は曲集として完結しているので、テクニックや基礎の練習はこちらで補います。
ワークブックというと、書いて覚えることがまとめられているという印象がありますが、この「NEWピアノスタディ ワークブック」はテクニックを含めた「曲を弾くために必要なこと」がまとめられています。
ポイント4:作曲家や曲の名前について解説がある
曲を弾くために必要なこととして、作曲家や、曲の名前についても学びます。
作曲家については第4巻以降、3〜4人の作曲家について取り上げます。
曲の名前とは、メヌエットやマズルカなど、リズムや拍子、スタイルがそのまま曲の名前になっているものについて学びます。
こちらも第4巻以降、2〜4の曲の名前について取り上げます。
楽譜を読む知識を身につけるだけではなく、作曲家や名前に含まれた意味や背景を知ることで、より良い演奏につなげていくことができます。
ポイント6:「NEWピアノスタディ レパートリー」を使っていなくても使用可能
「NEWピアノスタディ レパートリー」の併用テキストではありますが、ワークブック単体でも使うことができます。
「ドリル」というタイトルのレパートリーの曲と対応しているテクニックの練習曲の部分は扱うことは難しいですが、それ以外の部分は音楽の言葉や記号について、楽しく学ぶことには最適です。
解説と書き込みの部分がバランスよく並んでいるので、ワークブックのみで学ぶこともできます。
このワークブックに足りたいこと
- ドリルのように音符を繰り返し書いて覚えるという要素は少ない
- 調については調号2つまで、と少なめの扱い。24調あるうちの10調のみ。
- 音程については触れていない。
こんな人におすすめ
- 「NEWピアノスタディ レパートリー」を使っている方
- 作曲家や曲の名前について詳しく知りながら、曲を弾いて行きたい方
- 音楽の言葉について、楽しみながら学びたい方
- 曲にまつわることを楽しみながら学びたい方
教本概要
- 「NEWピアノスタディ ワークブック」1〜7
- ヤマハミュージックメディア
- 2007年出版
- 編著者:ヤマハ音楽振興会
- レベル:導入〜中級程度
楽しいピアノライフを!


