導入教本「オルガン・ピアノの本1〜4」【子ども向け編#1】
これからピアノをはじめたいと思っている方のためのテキスト紹介です。
今回は日本のピアノ業界の定番「みんなのオルガンピアノの本」(全4巻)です。
初版は1957年で、ヤマハのスタッフが編集に携わり作られました。
その後2015年に「新版」が現代のレッスンに合わせて曲順が変わり、新しい曲も加わって出版されます。
現在では旧版、新版共に楽器店に並んでいます。
▼旧版
▼新版
▼旧版にはCDつきのものも出版されており、独学する時にはありがたいですね。
こちらのテキストのポイントを3つ紹介します!
目次
ポイント1:進度が急速で無駄がない
数ある子ども向けの教本の中でも歴史があるこの教本。
多くの教本の中でも内容はとてもシンプルです。
1〜4つの音やことを覚え、その音を使って1〜2曲演奏して身につけます。
とても無駄がない進み方が速い教本です。
そのため子どものレッスンに使用するときも、とても飲み込みが早く要領がいい子に向いています。
または、数冊を並行して使用して、補強しながら使います。
多くの初級レベルの教本が終了までに200〜300曲以上が収録されているのに対し、オルガンピアノは150曲弱です。
必要なことがぎゅっと凝縮されています。
ポイント2:早い段階から1人で曲らしい曲が弾ける
進み方が早く、はじめから両手を使います。
ですので、片手で単純な練習曲をいくつもこなすということがありません。
1巻の初めの数曲は先生と連弾をして曲のハーモニーが完成するようになっていますが、10曲目以降は、1人で完結する曲が出てきます。
子どもが飽きずに楽しくレッスンに取り組めるような工夫がされています。
単純な練習曲を避けたいという方に向いています。
ポイント3:クラシックピアノの演奏に焦点を絞った内容
ポピュラー曲を演奏することは想定されておらず、クラシックのピアノ曲(バロック・古典派・ロマン派・近現代)の分野の演奏を目的としています。
ポピュラー曲を演奏するときに必要となるコード奏や、伴奏パターンなどは登場しません。
この教本に足りないところ
- 子どもが先生にレッスンを受けることを想定して作られているので、掲載されていることは最低限に絞られている。
- 手のフォームや演奏法、音色、などは掲載されていない。
こんな人におすすめ
- クラシックピアノ につながる要点だけ絞って学んでいきたい
- 歴史があるテキストで学びたい
- 説明は多すぎない方がいい
- 大きい音符を見て弾きいたい
- ごちゃごちゃしておらず、シンプルでわかりやすいデザインのものが好き
教本概要
- 「新版 みんなのオルガン・ピアノの本」
- 2015年出版
- 全4巻
- 併用曲集なし
- 曲数・・・149曲
- レベル・・・入門から初級終了程度。4巻を終えるとスムーズにブルクミュラーへ進むことができる。



楽しいピアノ ライフを!